より良い医療制度をめざす活動

【17.07.25】産婦健診・妊産婦歯科健診

妊産婦の健康を支える健診事業の充実を

協会地域医療部は2017年4月現在の産婦健診・妊産婦歯科健診の実施状況について愛知県内全市町村にアンケートを行った。結果がまとまったので概況を報告する。

産後健診
産後うつの予防などを目的に市町村が実施する産後健康診査について、2017年4月から国が助成を開始した。助成回数は最大2回(産後2週間と1カ月など)、費用の2分の1を国が、残りを市町村が負担する。
保険医協会が実施した調査では、既に助成している市町村も含めた46市町村が産後健診への助成を実施(<表1>参照)。その内、名古屋市と大府市が2回助成しており、その他の市町村は産後8週又は2カ月の間に1回の助成を行っている(一宮市・知立市は1カ月)。助成上限額は、全市町村とも各回5千円と回答した。
一方、産後健診への助成を実施していないと回答した市町村は8市町(14.8%)、豊橋市・岡崎市・津島市・蒲郡市・小牧市・稲沢市・弥富市・幸田町であった。
産後うつ防止など、妊産婦に対する施策の重要性は厚労省も認識している。2005年からの10年間で、東京23区における妊産婦の異常死89件のうち、63件が自殺だった調査も報告(メディファクス4月28日)されており、有識者会議でも乳幼児健診を通じた母親支援などとの連携の必要性が指摘されている。また、日本産婦人科医会は医療従事者向けに「妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル」を作成し、妊産婦に対する必要な支援をまとめている。
愛知県内市町村でも、産後うつの早期発見や新生児への虐待防止など、子育て支援を目的とする産婦健診の必要性は共有されている。東海市では今年8月から助成回数を2回に拡大するなど、今後拡大を検討している市町村も多い。まだ助成を開始していない8市町では、早急に助成制度の創設が求められる。  

妊産婦歯科健診
産婦健診と同様に歯科健診においても、妊産婦を実施対象としている市町村が増えている。
妊婦も産婦も、それぞれ対象としている市町村は22市町村と40%を超え、妊婦又は産婦、どちらかを対象としている市町村は27市町村と半数であった(<表2>参照)。
一方、全く制度がない市町村は、東海市・あま市・豊山町・東浦町・美浜町の5市町(9.3%)のみであった。
妊娠中は特に口腔内の環境が変化し、トラブルが起きやすい。にも関わらず、妊産婦が口腔内のチェックを受ける機会は少ない。また妊産婦や子どもの体調によって、予定している受診機会が失われることも多い。
制度を実施していても、集団健診で実施している市町村は、個別健診での実施により、妊産婦の受診機会を確保してほしい。  

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