より良い医療制度をめざす活動

【17.02.05】新しい請願署名にご協力ください

今こそストップ! 患者負担増

政府は、(1)高齢者の患者負担や保険料引き上げ、(2)65歳以上の医療区分2・3の患者から光熱水費を新たに徴収、などの負担増を年末に厚労・財務両大臣で合意しました。
さらに、医療界から何度も批判の声が上がっている「受診時定額負担」の導入や、湿布薬・痛み止め・うがい薬・漢方薬などの市販品類似薬を保険適用除外にすることは、「2018年度末までに必要な措置を講じる」など、あらゆる世代に負担増となる計画を進めようとしています。
さらなる負担増は受診抑制をいっそう深刻化させ、重篤化を招き、かえって医療費の増加が懸念されます。
このような新たな患者負担増計画を許さないため、保団連・保険医協会は新しい署名に取り組むこととしました。診察室・待合室で、患者さん・知人などに広くご賛同・ご協力を得たいと願っています。各先生のご協力をお願い致します。

〔署名要領〕

1、署名用紙
※保険医協会の開業医会員に10人連記10枚〈勤務医会員は1枚〉を、2月上旬に別送しています。
2、署名要領
(1)先生とご家族・従業員等をはじめ、患者さんにも協力していただき署名をひろげてください。全部埋まらなくても結構です。
(2)住所が同じ場合は、“同上"でも結構です。未成年の方の署名も有効です。
3、返送方法 … 署名用紙に同封の返信用封筒(切手不要)をご利用ください。
4、締め切り … 第1次 5月10日
※3月〜5月の保団連国会要請行動で地元選出議員を通じて提出します。
5、解説リーフレット、署名ハガキ付きポケットティッシュもあります。
【連絡先】署名に関する質問、署名用紙・リーフなどの追加注文(送料とも無料)は、下記まで。
愛知県保険医協会・署名係
名古屋市昭和区妙見町19-2 電話052-832-1346

 

上:署名用紙、下:リーフレット  

政府の「経済・財政再生計画」は、社会保障について44の「改革項目」を掲げ、2016年は、このプログラムの検討事項のうち、(1)かかりつけ医普及を理由とした受診時定額負担の導入、(2)市販品類似薬の保険外し(スイッチOTC化している医療用医薬品の患者負担率の引き上げ)、(3)入院時の居住費負担の拡大、(4)70歳以上の患者負担上限額の引き上げ(高額療養費制度の見直し)、(5)75歳以上の患者負担を原則2割化へ――などが議論された。
このうち(3)の「入院の居住費自己負担徴収拡大」は今年10月から、(4)「高額療養費制度見直し」は今年8月から段階的に実施されることが、2016年末の厚労・財務両大臣の合意事項として、2017年度政府予算編成に反映(政省令変更事項)とされた。
そして、(1)の「受診時定額負担」と(5)の「後期高齢者の窓口負担を原則二割に引き上げ」などは関係審議会(社保審医療保険部会等)で議論し「2018年度末までに結論を得て必要な措置を講じる」と明記され、(2)の「市販品類似薬の保険外し」は、引き続き関係審議会(社保審医療保険部会等)で議論するとされた。(図参照)
 ※クリックで拡大した画像を開きます

「先送り」になったから、そんなに大騒ぎしなくても?

「かかりつけ医普及を理由とした受診時定額負担の導入」や「市販品類似薬の保険外し」などの導入は見送られたことで、「そんなに大騒ぎしなくても大丈夫なのでは?」との疑問をお持ちの方もいるだろう。
しかし、2016年末に発表された「経済・財政再生計画 改革工程表2016」では、次のような項目が引き続き2017年度、2018年度も関係審議会等で議論をすすめることが明記されている。今のうちに、医療界挙げての反対世論を起こせば、政府の計画を食い止めることは十分可能である。
1、「かかりつけ医普及」を理由に受診時定額負担――2018年度末まで検討
「2018年度末までに、かかりつけ医以外を受診した場合の定額負担の導入を含めて外来時の定額負担のあり方を関係審議会でさらに検討。結果に基づき速やかな措置をとる」と明記された。「かかりつけ医」普及のための定額負担について、財務省の財政制度等審議会では、登録医制度導入とからめて患者負担を提案している。また、日本経団連や健保連は「かかりつけ医普及」だけでなく、広く定額負担について議論すべきとも主張している。
2、市販品類似薬の負担増や保険外し――2018年度末まで検討
診療報酬改定での対応と共に、保険外しの議論が進む可能性がある。2016年度診療報酬改定で湿布薬の枚数制限が行われたが、2018年度改定でも保険外しや給付制限が狙われている。社会保障審議会では「2018年度末までに薬剤自己負担の引き上げについて、『対象範囲を含め幅広い観点から、引き続き関係審議会等において検討し』必要な措置を講じる」とされている。

病床削減をすすめる仕組みづくりも

「経済・財政再生計画」には、患者負担増とあわせて医療・介護提供体制の再編も盛り込まれている。政府は、医療・介護の提供体制の縮小・再編などを進めながら、(1)地域医療構想や医療費適正化計画を使い、医療費の地域差を半減させる、(2)都道府県単位の診療報酬を設定(2017年度末まで検討)、(3)民間病院にも病床削減を命令できるよう、都道府県の権限強化(2010年度央まで)、(4)保険医の配置・定数の設定など国や都道府県の権限強化、(5)介護療養病床を廃止(2017年度通常国会に法案提出)――などを具体化しようとしている。

予算措置で決まったことを今さら反対しても?

2017年度政府予算編成に反映(政省令変更事項)とされたことで、「もう決まったことでは? 今さら反対しても間に合わないのでは」という疑問をお持ちの方もいることと思う。
しかし、例えば「70歳以上の高額療養費制度見直し」は今年8月から段階的に実施であり、70歳未満と同じ上限額まで負担増となる第2段階の見直しは、2018年8月からに先送りされており、その間の世論の盛り上がり次第では計画を食い止めることも可能といえる。
それは、今回同じく予算措置で「保険料特例軽減廃止」が打ち出された後期高齢者医療でも、「所得割及び元被扶養者の軽減特例を段階的に本則に戻す」と打ち出されたものの、低所得者の「均等割」部分の特例軽減や元被扶養者の所得割の賦課などは実施時期未定で結論を先送りしている。それは、「保険料特例軽減」制度が、国民的な反対世論に押されて「本則」の保険料徴収割合に戻せず、何度も継続されてきた経過があり、政府は世論に敏感となっており、署名を通じた世論が盛り上がれば、再び特例軽減廃止を食い止めることも可能といえる。

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