より良い医療制度をめざす活動

【15.12.15】高齢者用肺炎球菌ワクチン助成制度

データシートの第2回は「高齢者用肺炎球菌ワクチン助成制度」について、実施状況の報告と解説を行う。

高齢者用肺炎球菌ワクチン助成制度(定期・任意)

要請項目
○高齢者用肺炎球菌ワクチンの任意予防接種の助成を増額してください。

国を動かし定期接種化に

 高齢者用肺炎球菌ワクチン助成制度は、愛知自治体キャラバンの長年に渡る継続的な要望により、任意での接種費用助成制度を実施している自治体が、2014年度で48市町村(89%)と拡大してきた。この動きは国をも動かし、2014年10月からの定期接種へと大きな成果を果たしてきた。
 しかし、定期接種の対象者は「65歳から5歳刻み」と限定(60歳以上65歳未満で、心臓、腎臓、呼吸器の機能障害等があり、日常生活活動が極度に制限される者を除く)され、またインフルエンザワクチンと同じくB類疾病に分類されたため、ほぼ全ての市町村で定期接種化後も自己負担が残ることとなった。

定期接種自己負担額の引き下げを

 定期接種について、ほぼ全ての市町村で自己負担を徴収しており、唯一豊根村のみ、村内診療所で接種する場合は無料としている。自己負担の額は、市町村により1,000円〜4,000円と幅がある。また対象者への個別通知を実施している市町村は47市町村(87%)であった。
 しかし、高齢者の主な死因別死亡率第3位(平成27年版高齢白書)である肺炎の重篤化を防ぐためにも、個別通知による積極的な勧奨をすると同時に、高齢者の負担感を減らすために、せめて大府市のように自己負担1,000円とすることが求められる。

任意接種事業の早急な復活を改めて求める

 昨年10月からの定期接種化を契機に、任意接種の費用助成制度を止めた市町村もあり、現在任意接種の費用助成制度を実施しているのは41市町村(76%)となっている。だが、定期接種の対象が五歳刻みとなっているため、任意接種の助成制度がない自治体住民は、接種できるまでの最長四年間リスクに曝されることとなる。「4年間待てば定期接種の対象となる」などの考えは改め、住民の健康を守り、ひいては肺炎予防による医療費削減につなげるためにも、定期接種化を契機に廃止した自治体には、改めて任意接種助成制度の継続を早急に求める。
 自己負担額について、定期接種の自己負担額と比べて2倍以上の差がある自治体もある。定期接種から漏れ任意接種で高額な自己負担を強いられれば、接種をためらうことも想定される。少なくとも定期接種と同額の自己負担額とするべきである。

高齢者用肺炎球菌ワクチン助成制度実施状況の一覧はこちら(PDF)

▲ このページの先頭にもどる