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【15.06.01】医療保険制度改革法 参院で採決強行「詳細は今後具体化」ばかり

協会は負担軽減求め、さらに取り組みの構え

 医療保険制度改革関連法案(「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案」)は、5月27日、参院本会議で野党が反対する中、採決が強行された。保険医協会は患者負担増と医療費削減を進める法案採決に抗議する理事長声明を首相・厚労相・各政党宛に送付した。
 法案は、(1)入院時食事療養費の自己負担引き上げなどの「患者負担増」、(2)安全性・有効性の未確立な医療を「患者の自己責任」の名で広げる「混合診療=患者申出療養」創設に加えて、「国保の財政運営の都道府県化」「医療費適正化計画の見直し」など、医療費を都道府県単位で削減する仕組みなど、数多くの問題がある。
 しかし、衆議院でわずか4日間、参議院でもわずか5日間の審議で拙速可決したことは極めて乱暴というほかない。
 しかも審議では「患者申出療養制度は安全性、有効性の担保は」「紹介状なしの大病院受診時の定額負担でどのようなケースが例外となるか」という懸念に対し、政府は「詳細はこれから検討」など、具体的には何も明らかにしないまま成立している。また入院時食事療養費の自己負担増では、これまで「負担の公平」といえば「療養病床の患者と在宅患者との公平」が理由だったものが、今回の法案では急性期病床の患者でも負担増を強いることに、「治療の一環としての入院給食と家庭の食事は違う。どこが公平なのか」(小池晃参議院議員・共産)など、政府の一貫性のない説明に疑問が出される場面もあった。

協会は負担軽減求め、さらに取り組みの構え
 今後、制度設計や運用面の改善は、中医協や社会保障審議会医療保険部会などで引き続き課題となる。一方、財務省・財界サイドからのさらなる患者負担増などの動きもある。保険医協会がこの間取り組んだ「新たな患者負担増をやめ、窓口負担の大幅軽減を求める請願署名」は6万筆を超え、紹介議員も衆参で17人を数えた。引き続き、患者負担軽減や医療費削減の動きを許さない取り組みを進める構えだ。

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