より良い医療制度をめざす活動

【15.05.15】子ども医療費助成制度

県制度の拡大は県民全体の要望
通院で中学校卒業まで窓口無料が43自治体に

 協会地域医療部は、4月1日時点での「子ども医療費助成制度」の実施状況を調査し、愛知県内54市町村すべてから回答を得た。結果について報告する。

「中学校卒業まで」助成が52自治体に

 現在、子ども医療費助成制度の愛知県基準は、通院で「義務教育就学前」、入院で「中学校卒業」までとなっている。
 今年4月現在の調査で、所得制限なしで通院の助成を「中学校卒業」まで拡大している自治体は、小学校4年生以上で1割の自己負担が残ったものの、江南市が新たに加わり、小学校3年生までの津島市、小学校卒業までの愛西市を除く52市町村(96.3%)となり、ほぼ全ての自治体で愛知県基準を大幅に上回る助成を行っていることがわかった。
 全ての自治体で愛知県基準を大きく超えて助成を実施している現状をみれば、県基準を「中学校卒業」まで拡大することは県民全体の要望となっている。

依然として残る所得制限

 津島市では、「市民税所得割が5万円以下の世帯」のみを対象として入通院とも「18歳年度末」まで拡大しているが、津島市全体の子どもの数からすれば決して多いとは言えない現状がある。
 北名古屋市は、通院で「中学校卒業」まで拡大しているが、「市民税非課税」世帯を除き「1割の自己負担」を設けている。
 親の所得で受けられる医療に差が出かねないことは問題である。両市とも所得制限の早急な撤廃が強く求められている。

受診抑制なくすには窓口無料

 今回の調査で、新たに稲沢市が自己負担を撤廃した。犬山市と江南市では、尾北医師会管内の医療機関に限り、現物給付となったが「小学校4年生」以上は1割の自己負担が残ったままである。
 通院での自己負担があるのは、豊橋市、一宮市、半田市、津島市、犬山市、常滑市、江南市、北名古屋市、あま市、南知多町の十市町(18.5%)のみであり、圧倒的多数の自治体で「中学校卒業まで」自己負担なし=窓口無料での受診が可能となっている。
 自己負担がある自治体では、医療が必要な子どもに受診抑制が働く懸念がある。受診遅れで重篤化しないためにも、子ども医療費助成制度における自己負担はなくし、窓口無料とすることが求められる。

全国でも中学校卒業までが多数

 厚労省の調査から全国の実施状況を見てみる。厚労省が発表した2014年4月1日時点での全国の制度調査によると、中学校卒業以上の助成を行っている自治体は、入院で1,370市町村(78.6%)、通院で千百三十四市町村(65.1%)と、昨年の同調査と比べて、入院で1自治体、通院で146自治体が新たに実施している。
 さらに、所得制限を設けていない自治体が1,373市町村(78.8%)、自己負担なしが九百八十六市町村(56.6%)と、多数の自治体で所得制限を設けずに医療費の助成が実施されており、お金の心配をせずに受診できる医療が、国民全体の要望であることが浮き彫りとなっている。
 また、愛知県内の全ての市町村で、県の制度を支えに独自の上乗せを行っており、ほとんどの市町村が「中学校卒業」まで助成を行っている現状を鑑みれば、国の助成制度を「義務教育就学前」まで創設することとあわせて、市町村任せにせず、県制度を拡大すべきであり、早急な対応が求められる。
子ども医療費助成制度の実施状況(2015年4月)

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