より良い医療制度をめざす活動

【13.09.05】風疹ワクチン接種への助成制度調査結果

全市町村が7月中には助成開始

 昨年から東京や大阪など大都市圏を中心とした風疹の流行がみられたことから、協会は本年3月に愛知県と県内市町村に風疹ワクチン予防接種への助成制度について要望した。これを受け、5月23日に愛知県が「風しんワクチン接種緊急促進事業」を創設した。これに伴い、愛知県内全市町村が七月中までに、風疹ワクチン予防接種への助成制度を開始した。しかし一方で、助成制度創設にあたり、対象者や助成額、助成基準等で市町村間に若干の違いがみられた。
 そこで協会地域医療部は、風疹ワクチン接種への助成制度に関する調査を行い、結果がまとまったので報告する。

 愛知県は5月23日に「風しんの流行状況を踏まえ、特に重篤な影響を及ぼす可能性のある妊婦への感染の拡大を防止する観点から、市町村と協調して、予防接種費用の一部を助成します」とし、「風しんワクチン接種緊急促進事業」(以下、「促進事業」)を創設した。助成期間は2013年6月1日から2014年3月31日と、今年度のみの制度となっている。
 「促進事業」では、対象者を「妊娠を予定又は希望している女性及びその夫」とし、全県で5万400人を見込んでいる。
 「促進事業」による助成額は、1件あたり2,500円を上限とし、市町村の助成額の2分の1の補助となっている。

豊根村が県に先駆けて実施

 豊根村のみが「促進事業」創設に先駆け、5月1日から助成制度を開始している。「促進事業」の補助期間開始に合わせ6月1日実施から助成制度を開始したのは一宮市、安城市、西尾市、知多市、東浦町、設楽町の6市町(11%)である。その他6月中に実施が名古屋市、豊橋市、豊川市、豊田市、蒲郡市、常滑市、知立市、田原市、みよし市、扶桑町、東栄町の11市町(31%)、7月に実施が36市町村(67%)である。
 終了は全市町村で2014年3月末となっており、県制度に則り今年度に限った制度となっている。

対象拡大は24市町村

 「促進事業」では対象者の基準は「妊娠を予定又は希望している女性及びその夫」となっている。
 対象を拡大しているのは24市町村あった。対象に「妊婦の夫」を拡大しているのがほとんどだが、瀬戸市は「妊娠を予定又は希望している女性の同居家族」まで拡大し、尾張旭市はさらに拡大し「妊婦の同居家族」も対象としている。

対象者に制限を設けるのは3市のみ

 「促進事業」では、対象者であれば助成対象としているが、一部制限を設けている自治体がある。
 名古屋市は「事前に抗体検査が必要」としている。小牧市も「抗体検査が必要」としている。安城市は「風疹に罹ったことがない人」を条件としている。

対象人数は約5万人

 予算上の対象人数は、愛知県では五万四百人となっている。市町村の合計は約5万7千人と愛知県を若干上回っているが、市町村では対象を拡大しており、その数字が反映したものと言える。

ほぼ県基準に沿った助成金額

 「促進事業」では、2,500円を上限に市町村の助成金額の半額を補助するとなっている。これにより、ほとんどの市町村が助成金額を上限の2,500円としている。
 一部に、市町村独自で県基準を上回る助成をする自治体があるが、北名古屋市は県内で唯一、風疹抗体検査への助成(上限3千円)がある。

9割が混合・単独両ワクチンを対象

 MR混合ワクチン・風疹単独ワクチン接種の両方を助成対象とするのが49市町村(91%)ある一方で、単独ワクチン不足への対応から、MR混合ワクチンのみを助成対象とするのが6市町あった。うち知多市は委託医療機関での接種は混合のみに限り、MR混合ワクチン接種の場合は償還払いとなっている。

名古屋市・小牧市のみが抗体検査必須に

 「促進事業」でも求められず、52市町村(96%)が不要としている事前の抗体検査を必要としているのは、名古屋市と小牧市のみである。名古屋市は抗体価の数値も定めているが、基準となる値以上の抗体価を持っていても風疹を発症した例もあり、事前の抗体検査が本当に必要だったのか、今後検証する必要がある。

6市町で4月接種も対象に

 協会は、5月22日に愛知県へ、29日に各市町村へ県の補助開始以前に接種した人も対象とするよう要望をしたが、瀬戸市、尾張旭市、豊明市、日進市、長久手市、東郷町の6市町(11%)が制度開始日ではなく、4月1日以降の接種を補助対象とした。
 6月1日から助成開始した6市町以外にも、「促進事業」が6月1日以降の接種を補助対象としていることから、17市町村(31%)が市町村の助成開始日以前の接種を遡及適用し対象としている。

風疹ワクチン接種助成についてまとめ(PDF)

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