より良い医療制度をめざす活動

【13.05.15】子ども医療費助成制度

子ども医療費助成制度
中学校卒業まで対象が9割超
全市町村が小学校卒業以上に

 協会地域医療部は、4月1日時点での「子ども医療費助成制度」の実施状況を調査し、愛知県内54市町村すべてから回答を得た。結果を報告する。

中卒が9割突破

 現在、子ども医療費助成制度の愛知県基準は、通院で「義務教育就学前」、入院で「中学校卒業」までとなっている。
 今年四月現在の調査で、全市町村が「小学校卒業」まで拡大していることが分かった。さらに「中学校卒業」までの拡大が49市町村(90.7%)と、ついに9割を突破した(今年度中の実施予定含む)。
 中でも、「18歳年度末」まで拡大しているのは昨年同様、津島市、犬山市、東郷町、飛島村、南知多町、設楽町の6市町村(11.1%)である。
 県内すべての市町村が愛知県基準を超えた助成をしており、さらに「中学校卒業」が9割を超えている現状を見れば、県基準を「中学校卒業」まで引き上げることをためらう理由はない。そのためにも国の制度として最低でも「義務教育就学前」までの助成制度を創設する事が急務であり、各市町村からも国に対して声を挙げることが求められる。

所得制限―津島市・北名古屋市が導入

 2008年8月に名古屋市が撤廃して以降、導入する動きがなかったが、ここに来て津島市・北名古屋市で所得制限が導入された。
 津島市は、入通院とも「18歳年度末」まで拡大しているが、対象は「市民税所得割非課税世帯」のみを対象としており、対象人数は400人である。今年8月から「市民税所得割が5万円以下の世帯」まで拡大するが、対象人数は1100人程度と、津島市全体の子どもの数からすると、とても充分とは言えない。
 北名古屋市は、通院で「中学校卒業」まで拡大しているが、「市民税非課税」を超える世帯には「1割の自己負担」を設けている。
 親の所得により、受けられる医療に差が出ることは望ましくない。両市とも、所得制限の早急な撤廃が強く求められている。

自己負担―依然として7市町で残る

 前回調査以降、豊川市が自己負担を撤廃した。その一方で、常滑市は、通院で「小学校3年生」から「中学校卒業」まで拡大したが「1割」の自己負担を導入した。南知多町は「18歳年度末」まで拡大するも、入院は自己負担無料としたが、通院で「小学校卒業」からの拡大分に1.5割の自己負担を導入した。
 従前から導入している市町村を含めると、7市町(13.0%)で自己負担が導入されている。
 自己負担を導入している市町では、医療が必要な子どもに受診抑制が働くことが懸念される。受診遅れで重篤化しないためにも、子ども医療費助成制度における自己負担をなくすことが必要だ。

見直しは群馬県の先進例に学んで

 群馬県では県制度として入通院とも「中学校卒業」まで所得制限なし、自己負担なしで助成を実施している。県当局は「時間外受診件数は減少」「早期受診で重篤化防止」と答弁している(本紙三月五日号六面参照)。
 愛知県で進められている制度見直しでは「一部負担金は安易な受診や多重受診を抑制できる」という意見が一部であるが、群馬県での先進例に学び、「所得制限なし」「自己負担なし」で入通院とも「中学校卒業」まで拡充の方向で「見直し」をすべきだ。

子ども医療費助成制度の実施状況(2013年4月)(PDF)

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