より良い医療制度をめざす活動

【13.02.25】介護保険の保険料・利用料減免

  医療・福祉・介護データマップ2012の最終回は「介護保険」について「保険料・利用料の低所得者減免」について、実態の報告と解説を行う。

介護保険料減免

要請項目
○低所得者に対する介護保険料の減免制度を実施・拡充してください。

29市町村で実施

 介護保険の保険料減免は、新たな制度実施をした市町村はなく、江南市が廃止したため、29市町村(53.7%)となった。
 市町村の保険料減免に対し、厚生労働省が禁止を指導する三原則、①保険料の全額免除、②資産状況を把握せず収入のみに着目した一律の減免、③保険料減免に対する一般財源の繰り入れ――が足かせとなり、減免対象は非常に狭い範囲に留まっている。このため、2011年度の減免実績は8,401件、6,059万円と、昨年よりも微増だが、まだ充分とは言えない。
 高齢者の負担軽減のためにも、減免制度を実施している市町村は対象を拡大し、未実施の市町村は減免制度を創設する事が求められている。

低所得者に一律減免―一宮市

 愛知県内の減免件数の8割以上が一宮市での実績だ。一宮市は第1段階及び第3段階の人で、前年所得が33万円を超えない人に対し、一律に2割の保険料軽減をしている。しかも申請不要で、保険料通知に減免額が記載され、高齢者に通知される。
 申請漏れを防ぎ、高齢者のためになる制度内容であり、他市町村でも見習うべき方法であろう。

介護保険料減免自治体一覧(PDF)

介護保険利用料減免

要請項目
○低所得者に対する利用料の減免制度を実施・拡充してください。

減免件数が微増

 介護保険の利用料減免は、新たな制度実施をした市町村はなく、春日井市が廃止したため、21市町村(38.9%)となった。
 減免制度対象者の条件が非常に厳しく、実際に減免されているのは8,281件、7,747万円と昨年よりも微増した程度に留まっている。

使いやすい制度に

 利用料減免を実施している市町村の中には、豊橋市(低所得者の利用料限度額引き下げ)や江南市・阿久比町(非課税世帯への訪問介護の利用料軽減)など、優れた制度で実施しているところもある。
 利用料減免の制度はあるが、実績がゼロの自治体がある。これらの自治体では、対象者の条件が非常に厳しく、実質的に減免制度が機能していない。せめて非課税世帯は対象にするなどの拡充が求められている。

介護保険利用料減免自治体一覧(PDF)

「保険あって介護なし」の改善を

 2012年4月から第5期(2012〜2014年度)介護保険計画が各市町村で開始されている。
 高すぎる保険料・利用料が高齢者の介護サービス利用を阻害している。「保険料を払うと利用料が高すぎて払えない」という声に代表される「保険あって介護なし」の現状は改善されたとは言いがたい。低所得者に対しては、保険料・利用料の減免が必要だ。
 また、介護保険料段階の設定にあたっては、第5期計画では第1段階(生活保護等を受けている方及び老齢年金受給者で世帯全員が市町村民税非課税の方)が基準額の0.4〜0.5倍としている市町村が多い中、刈谷市(0.1倍)や豊明市(0.2倍)、日進市・東郷町(0.3倍)、安城市(0.35倍)など、低く設定している市町村がある。低所得者の保険料を基準から低く設定し、応能負担を強めることも大切だ。これから第6期(2015〜2017年度)介護保険計画に向けて各市町村でも議論がされていくことになるが、低所得段階の保険料倍率を下げることが求められる。

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