より良い医療制度をめざす活動

【12.11.25】福祉医療制度、高齢者医療などの充実

   データマップ2012の第2回は「福祉医療制度」の後期高齢者福祉医療費給付(福祉給付金)制度、存続・拡充について、「高齢者医療などの充実」の高額医療・高額介護合算療養費の払い戻し通知についての実態の報告と解説を行う。

後期高齢者福祉医療費給付(福祉給付金)制度

要請項目
○後期高齢者医療対象者のうち住民税非課税世帯の医療費負担を無料にしてください。当面、福祉給付金(後期高齢者福祉医療費給付)制度の対象を拡大してください。
 後期高齢者福祉医療費給付(福祉給付金)制度は、後期高齢者のうち、寝たきり・認知症・障がい者などの医療費自己負担分を無料にする愛知県独自の制度(下囲み参照)で、高齢者に大変喜ばれている制度である。対象者は、後期高齢者の18%に適用されている。
 後期高齢者福祉医療費給付制度は、2008年4月に「ひとり暮らし非課税高齢者」を対象外とする県制度の改悪が行われた。しかし依然として45市町村(83.3%)が継続している。継続の内訳は、「従来通り継続」が27市町村(50.0%)あり、「対象範囲など一部縮小して継続」が18市町村(33.3%)ある。
 市町村独自の拡大は49市町村(90.7%)で行われており、愛知県制度での実施は、瀬戸市・あま市・長久手市・東郷町・東栄町の5市町のみである。
 愛知県は福祉医療制度の見直しを進めている。しかし、愛知県過半数の29市町村議会から「福祉医療制度存続・拡充」の意見書が出されている。また、市町村からは「福祉医療制度の改悪反対」の声が大きく出ており、11月12日に開催した担当課長会議でも論点整理を示すのみに留まり、見直し案が未だに出せないでいる。
 愛知県は、住民の代表である議会が提出した意見書の重みを受け止め、また住民に一番身近な市町村担当者から出された声を真摯に受け止めるべきだ。

後期高齢者福祉医療費給付制度の対象者

名古屋市 後期高齢者医療の対象者または70歳以上の人で、次のいずれかに当てはまる人
(1)3カ月以上寝たきりで、本人所得が特別障害手当の範囲の人
(2)3カ月以上認知症で、本人所得が特別障害手当の範囲の人
(3)障害者医療・ひとり親家庭などの受給要件に当てはまる人
名古屋市以外 後期高齢者医療の対象者で、次のいずれかに当てはまる人
(1)ひとり暮らしの高齢者で、市町村民税非課税世帯の人
※この対象者は、愛知県の補助基準からは外されたが、83%の市町村が継続
(2)3カ月以上寝たきりで、市町村民税非課税世帯の人
(3)3カ月以上認知症で、市町村民税非課税世帯の人
※これら以外についても、市町村独自に対象者を広げている場合がある。


福祉給付金制度等実施状況(2012年)

福祉医療制度の存続・拡充

要請項目
○福祉医療制度(子ども・障がい者・母子家庭等・高齢者医療)を縮小せず、存続・拡充してください。
 要望項目に対して市町村の文書回答では、「福祉医療制度を縮小しないためにも、県市長会などを通じて、県へ福祉医療制度の存続・拡充を要望し続けています」(豊川市)、「現制度が縮小されることがないよう要望していきます」(犬山市)、「機会を捉えて要望してまいります」(知多市)、「福祉医療については、子育て支援等施策として重要な施策と考えております」(清須市)など、福祉医療制度の存続・拡充を求める意見が出されている。県はこれらの声に耳を傾け、制度縮小の見直しではなく、存続・拡充の方向を示すべきだ。
 一方で、「県の見直し案が出されていない状況なので、動向を注視したい」との回答がみられた。しかし、県の見直し案が出される前だからこそ、市町村としての意見をきちんと出していくことが必要だ。

福祉医療制度についての文書回答(PDF)

高額医療・高額介護合算療養費の払い戻し通知

要請項目
○後期高齢者及び国保の高額医療・高額介護合算療養費は、該当者に個別に申請書を送付してください。
 後期高齢者医療と国民健康保険で、高額医療費と高額介護費の合算制度ができた。自分が払い戻しに該当するかは通知で知らされるが、実際の払い戻しには市町村への申請が必要である。
 今回のキャラバンでは各市町村における、高額医療・高額介護合算療養費の払い戻し通知についての実態を調査した。
 「自動払いしている」と回答したのは後期高齢者医療(以下、「後期」)で刈谷市、犬山市、新城市の3市、国民健康保険(以下、「国保」)では東郷町のみだった。「申請書を送付している」としたのは「後期」で豊橋市、岡崎市、豊田市、大府市、知多市、日進市、豊根村の7市村(13.0%)、「国保」では24市町村(44.4%)だった。「ハガキ通知をしている」としたのは「後期」で45市町村(83.3%)、「国保」で29市町村(53.7%)だった。これ以外には「通知を送付」(江南市「後期」「国保」)、「申請案内の送付」(知多市「国保」)との回答もあった。「通知していない」市町村はなかった。なお、複数回答もあり、合計は54市町村とならない。
 該当者に個別に申請書を送付することにより、申請漏れを防ぐことができる。全市町村で、高額医療・高額介護合算療養費の該当者へ、少なくとも個別に申請書と返信封筒を送付すべきである。

高額医療・介護合算療養費通知について(PDF)

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