より良い医療制度をめざす活動

【12.05.15】子ども医療費助成制度

子ども医療費助成制度
中学校卒業までが9割に 18歳年度末まで助成も増加

 協会地域医療部は、4月1日時点での「子ども医療費助成制度」の実施状況を調査し、愛知県内54市町村すべてから回答を得た。結果を報告する。

9割の市町村が中卒まで対象拡大

 現在、子ども医療費助成制度の愛知県基準は、通院で「義務教育就学前」、入院で「中学校卒業」までとなっている。
 今年4月(今年度中の実施予定含む)で、通院において県基準に上乗せして助成しているのは、54市町村(100%)となり、ついに愛知県内の全市町村で県基準からの拡大が実現した。
 県基準へ上乗せ助成している中で、「小学校卒業」まで拡大しているのは、昨年は50市町村(92.6%)だったが、その後、津島市、江南市、稲沢市が増え、53市町村(98.1%)と、愛知県では常識と言える範囲まで実施されることとなった。
 さらに「中学校卒業」まで拡大しているのは、昨年は実施予定を含め38市町村(70.4%)だったが、予定を含め48市町村(88.9%)と、実施市町村は9割に迫る勢いだ。
 中でも「18歳年度末」まで拡大しているのは、犬山市に続き、津島市、東郷町、飛島村、南知多町、設楽町で開始され、愛知県内では6市町村(11.1%)が実施することとなった。
 これだけ多くの市町村で愛知県基準を超え、さらに「中学校卒業」までの拡大が9割に迫っていることから、愛知県としての基準を「中学校卒業」までとすることは当然ではないだろうか。また、愛知県基準を「中学校卒業」までとするためにも、国の制度として、せめて「義務教育就学前」までの助成制度を設けることが必要であり、各市町村においても、国に対し大きく声を挙げていくことが求められている。
 なお津島市は、「18歳年度末」まで拡大したと回答しているが、対象が「市民税所得割非課税世帯」に限られており、ほとんどの子どもは対象外となる。

自己負担導入がさらに増加

 前回調査時すでに導入していた一宮市、豊川市、犬山市、江南市、北名古屋市に加え、豊橋市と南知多町で拡大分に自己負担が導入されることとなった。
 豊橋市は従前の「小学校卒業」を「中学校卒業」まで拡大すると同時に、拡大分について窓口負担の半分(1.5割)を自己負担とした。南知多町は従前の「小学校卒業」を「18歳年度末」まで拡大すると同時に、通院の拡大分について窓口負担の半分(1.5割)を自己負担とした。
 北名古屋市は8月から市民税非課税世帯の自己負担をなくし、全額償還払いとする予定だが、ほとんどの子どもは対象外となる。
 自己負担を導入している市町では、医療が必要な子どもに受診抑制が働くことが懸念される。子どもが受診遅れで重篤化しないためにも、子どもの医療費における自己負担をなくすことが求められている。

償還払いを現物給付に

 県基準が通院と入院で異なることから、入院への助成に償還払いを導入する自治体は少なくなかった。
 しかし、償還払いは一旦窓口で3割分を支払った後、役所に申請して助成分を払い戻してもらう必要がある。これは、保護者にも役所職員にも手間がかかり非常に非効率である。
 今年の調査で償還払いを残しているのは豊橋市、半田市、豊川市、津島市、犬山市、常滑市、江南市、稲沢市、愛西市、北名古屋市、あま市、扶桑町、蟹江町、南知多町、設楽町、豊根村と少数派にはなったが、まだまだ多いと言わざるを得ない。
 一宮市は、自己負担分を除いて現物給付化されたが、市内医療機関に限っていることから、市境にある医療機関からは不合理だとの声が寄せられている。市内医療機関に限らず、県内全市町村で現物給付化すべきではないだろうか。

子ども医療費助成制度の実施状況(2012年4月)

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