より良い医療制度をめざす活動

【12.01.15】後期高齢者福祉医療費給付(福祉給付金)制度

 データマップ2011の第5回は「高齢者福祉」について後期高齢者福祉医療費給付(福祉給付金)制度、愛知県の福祉医療改悪についての実態の報告と解説を行う。

後期高齢者福祉医療費給付(福祉給付金)制度

要請項目
○後期高齢者医療対象者のうち住民税非課税世帯の医療費負担を無料にしてください。後期高齢者福祉医療費給付(福祉給付金)制度の対象を拡大してください。
 後期高齢者福祉医療費給付(福祉給付金)制度は、後期高齢者のうち、寝たきり・認知症・障がい者などの医療費自己負担分を無料にする愛知県独自の制度で、高齢者に大変喜ばれている制度である。対象者は下表にあるように、後期高齢者の約2割に適用されている。
 2008年4月に愛知県が「ひとり暮らし非課税高齢者」を対象から外すという改悪を行った。しかし依然として45市町村(83.3%)が継続している。継続の内訳は「従来通り継続が27市町村(50.0%)あり、対象範囲など一部縮小して継続しているのが18市町村(33.3%)ある。
 市町村独自の拡大は51市町村(94.4%)で行われており、愛知県制度での実施は瀬戸市、あま市、東栄町のみである。
 愛知県が福祉医療制度の改悪方向を示しているなか、市町村の担当者からは、「地域住民に大変喜ばれている制度であり、福祉医療の後退はしないでほしい」との声が出されている。愛知県は、住民に一番身近な市町村担当者から出された声を真摯に受け止めるべきだ。

後期高齢者福祉医療費給付制度の対象者

名古屋市
後期高齢者医療の対象者または70歳以上の人で、次のいずれかに当てはまる人
(1)3カ月以上寝たきりで、本人所得が特別障害手当の範囲の人
(2)3カ月以上認知症で、本人所得が特別障害手当の範囲の人
(3)障害者医療・ひとり親家庭などの受給要件に当てはまる人
名古屋市以外
後期高齢者医療の対象者で、次のいずれかに当てはまる人
(1)ひとり暮らしの高齢者で、市町村民税非課税世帯の人
※この対象者は、愛知県の補助基準からは外されたが、84%の市町村が継続
(2)3カ月以上寝たきりで、市町村民税非課税世帯の人
(3)3カ月以上認知症で、市町村民税非課税世帯の人
※これら以外についても、市町村独自に対象者を広げている場合がある。


福祉給付金制度等実施状況(PDF)

愛知県が福祉医療制度の改悪方向示す


 愛知県は、県財政の悪化を理由にさらなる行革をすすめるとして、行革大綱に係る「重点改革プログラム(仮称)の策定に向けた重点改革項目(案)及び論点」を8月に発表した。
 この「論点」には、「福祉医療制度については、将来的に予測される所要額の増加に対応し、持続可能な制度を検討すべきではないか」と記載されている。
 福祉医療制度は、長年にわたり県民から喜ばれ、障がい者、子ども、高齢者などのいのちと健康を支えてきた制度であり、縮小でなく、存続・拡充することが求められている。
 そこで愛知自治体キャラバンでは、緊急要望として、下記の「福祉医療制度の存続・拡充を求める要望」を提出した。
 愛知県のパブリックヒアリングの直前だったこともあり、10月末に行われたキャラバン要請での懇談では、「我々も詳細は知らされていない。とりあえずパブリックヒアリングを聞きに行くしかない」と口頭で回答がされた。
 福祉医療は障害者、子ども、高齢者、母子家庭などの社会的弱者の医療費を補助する制度であり、福祉制度の柱の一つである。福祉医療制度を後退させることは、社会的弱者を切り捨てることに他ならず、市町村本来のあり方とは正反対の姿勢であり、決してあってはならないことだ。
 各市町村は、県の福祉医療制度の後退に強く反対し、拡充を求めることが必要だ。また、愛知県は、利用者の実情を一番よく知る市町村担当者の「福祉医療の後退はあってはならない」との声を真摯に受け止め、福祉医療制度を後退させるのではなく、存続・拡充することが求められている。

福祉医療制度の存続・拡充を求める要望項目

1.各市町村の福祉医療制度について
 各市町村が実施する障害者医療、子ども医療、後期高齢者福祉医療費給付(福祉給付金)制度、母子家庭等医療などの福祉医療制度を後退させず、存続・拡充してください。
2.愛知県の福祉医療制度について
 愛知県に対し、福祉医療制度を後退させず、存続・拡充するように強く働きかけてください。

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  FAX  052−834−3584

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