より良い医療制度をめざす活動

【11.11.25】任意予防接種助成

 データマップ2011の第2回は「任意予防接種」について、実施状況の報告と解説を行う。

任意予防接種助成事業

要請項目
(1)ヒブ、小児用肺炎球菌、HPV(子宮頸がんワクチン)の任意予防接種を無料で受けられるようにしてください。
(2)高齢者用肺炎球菌、水痘(みずぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の任意予防接種に助成制度を設けてください。

6割が無料接種を実施─ヒブなど3ワクチン

 ヒブは33市町村(61.1%)、小児用肺炎球菌は33市町村(61.1%)、HPVは32市町村(59.3%)が自己負担無料(全額公費負担)となっている。
 それぞれ約4割の市町村が自己負担を設けての接種となるが、担当者からは「国の基準が45%補助となっており、自己負担をお願いせざるを得ない」といった声が出されている。これら3ワクチンは、定期予防接種化される方向ではあるが、各市町村で格差が生まれないように、全市町村で無料接種できるようにすることが必要だ。

実施市町村が倍増─高齢者用肺炎球菌ワクチン

 高齢者用肺炎球菌ワクチンの助成を新たに実施(予定含む)したのは、大府市(助成額8,000円)、犬山市・江南市・大口町・扶桑町・美浜町(同4,000円)、稲沢市(同3,700円)、尾張旭市(同3,100円)、岩倉市・阿久比町(同3,000円)、設楽町(同検討中)の11市町。これにより、昨年の9市町村(15.8%)から倍増して、20市町村(37.0%)となり、3分の1を超える市町村での実施となった。昨年から実施していた一宮市は、今年4月から助成額を3,000円から3,790円へと増額している。
 高齢者の死亡原因の約四割が肺炎と言われるが、ワクチンを接種することにより、死亡率を大幅に下げることができるとともに、肺炎の重篤化を防ぐこともできる。重篤化が防げれば、結果的に医療費の削減につながる。高齢期を健康に過ごすためにも、全市町村での実施が求められている。

豊根村が新たに実施─みずぼうそう・おたふくかぜ

 みずぼうそう(水痘)・おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は昨年すでに実施していた名古屋市・飛島村につづいて、豊根村が今年4月から実施している。助成額は名古屋市が半額(3,800円)、飛島村が2,000円に対して、豊根村では全額助成(自己負担無料)となっており、県内でもっとも進んだ制度だ。
 みずぼうそう・おたふくかぜともに定期予防接種化の検討対象にはなっているが、ヒブ・小児用肺炎球菌・HPVと同様に、幅広い市町村で一日も早い接種費用補助を実施することが求められている。

国の報告書でも費用対効果は高い

 今年3月11日に行われた厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会のワクチン評価に関する小委員会に出された資料「ワクチン接種による社会的負担の削減効果」によると、高齢者用肺炎球菌ワクチンで5115億円、みずぼうそうワクチンで362億円、おたふくかぜワクチンで290億円の削減効果があると報告されている。
 キャラバンの要望で接種費用補助を掲げるワクチンは、費用対効果が極めて高い。国の制度として定期予防接種化することは当然だが、各市町村でも接種費用補助の実施をためらう理由はないと言えよう。

任意予防接種費用補助実施状況(一覧)
任意予防接種費用補助実施状況(詳細)

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 ご希望の方は、下記までお申し込みください。通常は頒価300円のところ、協会会員は無料でお送りします。

申込先 保険医協会実行運動担当
  電話  052−832−1346
  FAX  052−834−3584

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