より良い医療制度をめざす活動

【10.03.05】(7)介護保険の保険料・利用料の低所得者向け減免

   シリーズ最終回は介護保険の「保険料・利用料の低所得者向け減免」についての報告と解説を行う。

介護保険 保険料減免

要請項目
○低所得者に対する介護保険料の減免制度を実施・拡充してください。とくに、住民税非課税、介護保険料普通徴収の高齢者、無年金者への配慮をつよめてください。
 介護保険料は、2009年4月から愛知県内平均で月額3,721円から3,766円へと45円(1.2%)の引き上げとなった。2009年度の見直しで介護保険の「黒字分」を保険料の引き下げや減免制度の改善など、制度改善に還元するよう要請した結果である。
 第三期準備基金残高と第四期への繰入の実態は、残高と繰入額が22自治体で同額になっている。第四期に残高として残したのは38自治体だが、理由として「今後の計画に使う」等となっており、さらなる分析が必要だ。

保険料減免―過半数実施維持

 介護保険の保険料減免は、新たな減免制度の実施はなかった。しかし、春日町が制度未実施の清須市に合併されたため、保険料減免実施自治体は33自治体(54.1%)から32自治体(53.3%)と減少した。
 市町村の保険料減免に対し、厚生労働省が禁止を指導する三原則、(1)保険料の全額免除、(2)資産状況を把握せず収入のみに着目した一律の減免、(3)保険料減免分に対する一般財源の繰り入れ――が足かせとなり、減免対象者に厳しい制限が設けられている。このため、2008年度の減免実績は愛知県合計で6,481件、4,681万円と、不十分な状況である。昨年(約6千件、4,300万円)と比較し、件数・金額ともに増加しており、低所得者の生活がより厳しくなっていることが伺える。
 減免に対して厚労省が禁止する「三原則」の撤廃と合わせ、国の負担を現行の「20%+交付金5%」から「25%+交付金5%」へ早急に改善することが求められている。
高齢者の負担軽減のためにも、減免制度を実施している自治体は対象を拡大し、未実施の自治体は減免制度を創設することが必要だ。

介護保険料減免自治体一覧(PDF)

介護保険 利用料減免

要請項目
○低所得者に対する利用料の減免制度を実施・拡充してください。

利用料減免―4割が実施

 介護保険の利用料減免実施自治体は、春日町が制度未実施の清須市に合併されたため、昨年の25自治体(41.0%)が24自治体(40.0%)へと減少した。
 減免制度の対象条件が非常に厳しく、実際に減免されているのは、愛知県合計で11,353件、4,186万円と、昨年(約15,000件、6,400万円)よりも大幅に減少した。

使いやすい制度に

 利用料減免制度を実施している自治体の中には、豊橋市(低所得者の利用料限度額引き下げ)や、江南市・阿久比町(非課税世帯への訪問介護の利用料軽減)など、優れた制度を持つ自治体もある。これらの自治体での2008年度実績は、豊橋市が1,297件、約675万円、江南市が2,570件、約524万円、阿久比町が4,144件、約126万円となっている。これらの減免を一般会計から繰り入れで実施している点も評価できる。各市町村とも、このような制度を導入することが求められる。
 利用料減免の制度はあるが、利用件数がゼロの自治体は尾張旭市と弥富市である。利用料減免の対象者が「生活保護基準以下」となっており、そもそも制度が不十分であると言わざるを得ない。
 すべての市町村で利用しやすい減免制度を実施することが必要であろう。

介護保険利用料減免自治体一覧(PDF)

「自治体要請行動のまとめ」完成しました

  県内市町村を訪ねて、医療・福祉などの課題で要望をもとに懇談した「自治体キャラバンのまとめ」(84頁)が完成しました。
 各制度毎に、市町村別の実施状況が分かる資料を多く収録しています。各市町村での制度改善に役立つ資料となっています。
 ご要望の会員の先生には、無料でお送りします。協会実行運動担当までご連絡下さい。
TEL 052−832−1346
FAX 052−834−3584
E-mail aichi-undo@doc-net.or.jp

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