より良い医療制度をめざす活動

【09.12.10】方針変更の省令が出る

オンライン限定の「義務化」は撤回

 11月25日、厚労省はレセプト・オンライン請求を義務化について新しい方針を示す省令及び告示を出した。その結果、これまでオンラインに限定されていた「義務化」の対象が緩和され、フロッピーやCDなどの電子化されたものを直接届ける方式を含めた規定になるなど、現行の方針は大幅に変更されることになった。また、レセコンを使用せず手書きで請求をしている医療機関は今後も引き続き期限を定めず従来どおりの請求ができるなど、協会・保団連の運動が大きく実った内容となっている。

 
 今後新しくオンライン請求またはフロッピーなどの電子請求が可能なレセコンを使用する場合は、医科診療所は来年2010年7月診療分から、歯科診療所は再来年2011年4月診療分からオンライン請求か電子請求かのどちらかで請求することが義務化される。
現在、電子請求をしていないか、手書きにより書面(いわゆる「紙レセプト」)で請求している医療機関は、義務化を「免除」あるいは「猶予」されることとなった。ただ、適用を受けるためには基金や連合会への届出が必要になる。例えばケース別にみると次のようになる。
1.手書き……レセプトの請求枚数や期限の制限なくこれまでどおり手書きでの請求が認められる。ただ、省令では、オンラインや電子請求が、「行える体制を整備するよう努めるものとする」という努力規定が盛り込まれた。その具体的な中身しだいでは厳しい条件が示される可能性はある。
2.電子請求をしていないレセコン使用……常勤医師・歯科医師がすべて六十五歳以上の場合は期限なく、これまでどおり紙レセプトによる請求ができる。また、六十五歳未満の方がいる場合は現在のレセコンを買い換えるまで最大五年間は紙レセプトでの請求ができる。
◇   ◇   ◇
 以上のように、電子請求・オンライン請求への移行が困難なため廃業を余儀なくされようとしていた医療機関の多くが今回の省令改定で救われることとなる。これは、協会・保団連が求めていたような「完全手上げ方式」(どの請求方法を用いるかは医療機関の自主的な判断による)というところまでには至らないものの大きな成果といえよう。

 オンライン請求義務化の省令改定のポイント

1.これまでオンライン請求に限定されていた「義務化」の対象を緩和し、電子請求も含めた規定とする。
2.「オンライン請求」または「電子請求」(フロッピーなどによる請求)が可能なレセコンを11月26日以降新たに使用する医療機関……医科診療所は2010年7月、歯科診療所は2011年4月請求分から、「オンライン請求」または「電子請求」をしなければならない。 →義務化
3.「書面による請求」(紙レセプト)をしている医療機関
(1)レセコンを使用しておらず、手書きで、「書面による請求」をしている場合は、義務化を免除する。レセプト請求枚数や期限の制限はない。 ※ただし、努力義務の規定あり
(2)11月25日時点で電子請求をせずレセコンを使用して、「書面による請求」をしている場合
 (ア)常勤医師・歯科医師が全て65歳以上(医科診療所は2010年7月1日時点、歯科診療所は2011年4月1日時点)である場合は、義務化を免除する。(代替りなどで65歳未満の常勤医師・歯科医師が加わる時には免除が解除)
 (イ)常勤医師・歯科医師が65歳未満の場合は、現在のレセコンの機種を買い換えるまで最長5年間(リースの場合は契約終了時)は、義務化を猶予する。(ただし2015年3月31日以降は認められない)

▲ このページの先頭にもどる