より良い医療制度をめざす活動

【09.04.05】後期高齢者の健診通院中でも受診可能に

後期高齢者の健診通院中でも受診可能に
社保協との懇談で広域連合が回答


 保険医協会も参加する愛知社保協は、三月二十七日、資格証明書の発行など後期高齢者医療制度の運営に関する諸問題で、愛知県後期高齢者医療広域連合と二時間に亘って懇談を行った。

資格証明書の発行について

 後期高齢者医療制度が始まって一年。保険料の一年以上の滞納があると保険証の取り上げ・資格証明書の発行が現実に発生する時期を迎え、厚労省は「資格証明書を発行する場合、事前に国に報告を求める」との通知を出した。
この動きを受けて、小池晃参院議員(共産)が厚労委員会で「この通知は、後期高齢者からは保険証を取り上げないようにという自治体へのメッセージと受け取ってよいか」と質問したところ、舛添厚労相は「そういうふうに受け取っていただくと大変ありがたい」と述べている。
 後期高齢者医療制度への批判が相次ぐ中、これ以上の批判を回避するための対応ともとれるが、懇談で広域連合側は「一律、機械的な発行はしない」との回答に留まり、「発行しない」との回答は聞かれなかった。

11都道府県が健診への補助を実施

 後期高齢者の健診のために、東京都、岐阜県、三重県をはじめ全国で十一都道府県が補助金を出している。(資料2参照)
 厚労省も、二月十二日の全国担当課長・事務局長会議で、健診に対する財政支援を「広域連合が強く要望しており、未実施の府県は、保険料の軽減をはかるために、支援を検討いただきたい」と述べている。
 懇談で、県への支援要請の実態を質したところ、愛知県広域連合は、正式な支援要請をしていないことが分かった。
 社保協側から、厚労省の文書も示して、県に強く支援要請するように求めた。

高齢者の声を聞く姿勢問われる運営協議会の未設置

 後期高齢者医療制度の場合、国民健康保険と違って、被保険者の代表を含む運営協議会の設置が義務づけられていないが、保険医協会が各県広域連合の運営協議会などの設置状況を調べたところ、岐阜県、三重県など少なくとも二十道県で、被保険者や診療担当者の代表を委員とした組織を設置していることが分かった。(資料3参照)
 社保協側から、「被保険者や診療担当者からの要望や意見を広域連合に伝える制度的保障がないので、ぜひ運営協議会を設置してほしい」、「北海道などのように公募委員を含めた設置を求めたい」と要望。
 協会から各県の運営要綱などの資料を手渡し、検討を訴えた。

通院中でも健診は可能に―協会の要望が実現

 昨年度の後期高齢者への健診は、通院中や入院中の場合は受診が制限されていたため、協会・社保協では、繰り返し改善を求めてきたが、今年度からは、通院中・入院中であっても健診が受けられることになった。
 それに伴い、広域連合が示した「受診票」のひな型から、「通院中」「入院中」のチェック欄が削除された。
 協会・社保協の要望が実現したことになる。

(資料1)広域連合への要望事項

1.後期高齢者への「短期保険証」や「資格証明書」の発行は実施しないでください。
2.保険料を引き下げるため、愛知県に一般財源を投入するよう要請してください。低所得に対し、独自の保険料軽減制度を設けてください。
3.受診中の七十五歳以上の高齢者についても健診を保障し、希望者全員が受けられるようにしてください。
4.後期高齢者の代表を含む後期高齢者医療制度運営協議会(仮称)を設置してください。

(資料2)健診に補助している都道府県

北海道、東京都、山梨県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、京都府、奈良県、岡山県、徳島県

(資料3)運営協議会などを設置している都道府県

北海道、岩手県、秋田県、新潟県、栃木県、群馬県、千葉県、富山県、山梨県、長野県、岐阜県、三重県、滋賀県、奈良県、島根県、広島県、山口県、愛媛県、福岡県、長崎県

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