より良い医療制度をめざす活動

【09.02.05】(6)妊婦健診について

 第六回は、子育て支援策として「妊産婦無料健診制度」についての報告と解説を行う。

妊産婦無料健診

【要請項目】
○妊産婦の無料健診制度は、産前は十四回以上、産後は一回以上を無料にしてください。

妊婦無料健診―全市町村が5回以上に

 キャラバン要請では、二〇〇三年から妊産婦無料健診を増やすよう要請してきた。
 二〇〇七年のキャラバンでは、無料回数を三回以上としているのは産前で三十七市町村(五八・七%)、産後の無料健診実施が四市町村(六・三%)だったが、今回のキャラバンで新たに名古屋市、豊橋市、岡崎市、一宮市、瀬戸市、春日井市、西尾市、蒲郡市、稲沢市、豊明市、日進市、田原市、清須市、北名古屋市、東郷町、長久手町、春日町、七宝町、美和町、甚目寺町、大治町、蟹江町、飛島村、幡豆町、小坂井町の二十五市町村が無料回数を拡大し、県内全市町村での五回以上の無料化が実現した。
 中でも、十四回無料としているのは碧南市、刈谷市、豊田市、安城市、大府市、飛島村、武豊町、三好町、豊根村の九市町村(一四・八%)であり、十回無料としているのは江南市、知立市、東郷町、長久手町、東浦町、設楽町の六市町(九・八%)である。
 この背景には、二〇〇七年一月十六日に厚生労働省から出された「妊婦健康診査の公費負担の望ましいあり方について」の通達による後押しもあるだろう。この通達の中で、「十四回程度の公費負担が望ましい」としつつ、「五回程度の公費負担の実施が原則」とした。この通知に従って、五回を無料にした市町村は全国的に多く、昨年四月現在で平均で五・五回が無料となっている。しかし愛知県は長年のキャラバン要請の結果もあり、愛知県内市町村の無料健診の平均回数は七・二回と、他府県を大きく上回っている。
 妊婦健診を受診できずに、出産直前になって医療機関へ救急搬送されて出産する、いわゆる飛び込み出産が社会問題となっており、経済的理由で健診を受診できない妊婦がでないよう、厚労省通達にもあるように、すべての市町村で十四回以上の妊婦無料健診を実現することが喫緊の課題であると言えよう。

産後無料健診―12市町で実施

 出産後の無料健診は、昨年は江南市、大府市、知多市、東浦町の四市町(六・三%)だったが、半田市、安城市、常滑市、東海市、知立市、阿久比町、美浜町、武豊町で新たに実施され、十二市町(一九・七%)での実施となった。
 出産後、母体が妊娠前の状態に回復するまでの期間を不安で過ごす女性のためにも、産後無料健診の実施が望まれているのではないだろうか。

里帰り出産での無料健診

 今回のキャラバンで新たに、里帰り出産の場合でも妊婦無料健診を認めているか調査した。
 結果は、五十六市町村(九一・八%)が認めているとし、検討中も二町(三・三%)あった。認めていないのは幡豆町、三好町、小坂井町の三町(四・九%)のみであった。
親元で出産を迎える方の経済的負担や不安をなくすためにも、里帰り出産での妊産婦無料健診を認めるべきであろう。

さらなる拡充を

 妊産婦無料健診は、国民的な世論の盛り上がりも受けてある程度拡大されてきた。しかし「母体や胎児の健康確保を図るために、妊婦健康診査の受診勧奨に向けた取組の推進や経済的負担を軽減するための公費負担の充実が図られるよう」(二〇〇八年五月三十日、厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課長「妊婦健康診査の公費負担の状況にかかる調査結果について」)、妊産婦無料健診制度のさらなる拡充が求められている。

妊婦健診拡大状況(2008年)(PDF)

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