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【08.05.15】“外来管理加算の時間要件撤回を” 厚労省保険局医療課と懇談

“外来管理加算の時間要件撤回を” 厚労省保険局医療課と懇談

愛知県保険医協会は五月十五日(木)午後三時から四時三十分まで、国立国会図書館内の会議室において、四月診療報酬改定問題をテーマに、厚労省保険局医療課と懇談を行った。懇談は、岡本充功衆院議員(民主党・厚生労働委員)の仲介で実現したもので、医療課から木下・堀岡・新家各主査、協会から荻野理事長、齊藤副理事長、小塚・長井・松森各理事ら十人が参加し、外来管理加算、後期高齢者診療料など、今次改定で批判や矛盾が集中した項目を中心に、懇談した。懇談には、岡本充功議員および同議員秘書、古川元久議員秘書が同席した。

 懇談の冒頭、今次改定で批判が集中した「外来管理加算の時間要件の撤回を求める連名要請書」(千五百九人・第一次分)を荻野理事長から医療課に提出した上で、会員から寄せられた声を紹介し、時間要件を撤回するように求めた。
 医療課は、「わかりにくいサービスの明確化と財源問題で時間要件を設けた」との回答で、なぜ五分なのか、その根拠を質しても、「懇切丁寧な説明をするには五分程度かかる」との返事に留まり、財源先にありきの実態が明らかになった。
 協会から、待ち時間が長くなる、チーム医療を阻害する、時間を気にしながらの診療は本来の診療を歪める、患者とのトラブルが心配などの問題点を指摘、実際に四分五十秒の患者からクレームがあった事例を示し、時間要件は撤廃してほしいと強く求めた。

「主病はひとつ」に固執

 次に、後期高齢者診療料の算定に関連して、特定疾患療養指導料、ウイルス疾患指導料、てんかん指導料、難病外来指導管理料、皮膚科特定疾患指導管理料などの医学管理料が、すべて「『自院・他院を問わず』同一月にはいずれかひとつしか算定できない」「主病を診療する一医療機関が算定する」と発言している点について、質した。
 協会からは「高血圧を管理する内科診療所と、皮膚科特定疾患を管理する皮膚科診療所が、いずれか一方の医療機関しか医学管理料を算定できないなどということはあり得ない」「一方しか認めないならどちらの医療機関が算定するのか」と質したところ、医療課は「主病を管理する医療機関が算定する」と回答。
 「主病はどのように決めるのか」の質問には「医療機関と相談して患者が決める」と回答。「医療機関では、他院で別の医学管理料が算定されているかどうか判断がつかない」の質問には、「自院・他院を判断するのは現場の先生でなく、支払側が判断する」と信じがたい回答が続く。
 「自院・他院を問わず」の根拠については、平成十三年に出された社会保険研究所のQ&Aに掲載していると言うのみで、告示・通知のどこに根拠があるのか最後まで示すことができず、一旦今回の通知に加えた『自院・他院を問わず』の文言をわざわざ削除した理由は説明できなかった。
 「自院・他院を問わず」と明記されていない診療報酬項目にまで、他院で行った診療行為が自院の診療報酬算定に影響を及ぼすとすれば、「同一日に他院で点滴注射を受けた患者には、自院での点滴注射が算定できない」、「他院で検体検査判断料を算定していると、自院で同月の検体検査判断料は算定できない」といった問題が生じてしまうことになる。
 厚労省は、一刻も早く診療報酬点数表の算定の原則(特別な定めがない限り、自院の算定にあたって他院の診療行為は影響しない原則)に立ち返ることが求められる。

迅速検体検査加算の対象拡大などを要望

 その他、リハビリテーション算定日数上限を撤廃すること、処方せん様式を元に戻すこと、入院九十日超などの減額対象から外されていた「脳卒中後遺症と認知症患者」を元に戻すこと、混合診療の拡大を止めること、外来迅速検体検査加算の対象から外されたアデノウイルス・A群β溶連菌迅速検査を対象に戻し、さらに検体検査全体に拡大すること、診療報酬のオンライン請求義務化を止めることなどを要望した。
 また、歯科診療報酬について、高騰する歯科用貴金属材料に逆ざやが生じないように、基準材料価格を実態に合わせ緊急に改善するように要望した。

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