より良い医療制度をめざす活動

【07.10.25】福祉給付金の大幅縮小・老人医療費助成制度廃止を県が検討 市町村からは異論続出 協会は緊急要望提出

福祉給付金の大幅縮小・老人医療費助成制度廃止を県が検討
市町村からは異論続出
協会は緊急要望提出

 愛知県は、福祉給付金および福祉医療の全般的な見直しを行い、来年度から「福祉給付金の対象であるひとり暮らしの市町村民税非課税世帯を打ち切る」「七十三・七十四歳の老人医療費助成制度を廃止する」ことを検討していることが明らかになった。もし、これが実施されると、老人医療の一部負担金が無料とされている福祉給付金対象者の四割以上が打ち切りの対象となり、長年にわたり県民から喜ばれ、高齢者のいのちと健康を支えてきた福祉医療制度および福祉給付金制度が大きく後退することになる。

マル福「簡単には打ち切れない」 独自に継続する自治体も

 愛知県の福祉給付金縮小計画は、十月十一日に開かれた担当課長会議で示されたもので、会議の場でも県の方針に対し、継続を求める意見が多数出されたと言われている。
折しも、十六日から始まった自治体キャラバン要請では、各市町村の担当者から、県の打ち切り方針に異論が続出した。
 「福祉給付金は、低所得者対策の意味合いがあるので、簡単には削れない」「県の担当者は福祉給付金の現場に立つわけではないのでいいかも知れないが、我々は現場で受給している高齢者の顔が目に浮かび、打ち切ったらどんな結果をもたらすかが分かるので、『打ち切ります』とは、とても言い出せない」「県が打ち切っても独自に継続せざるを得ない」「会議では県に継続を求める意見が多かった」「まだ決定ではないと聞いている。ぜひ、見直してほしい」など県に継続を求める意見が多数出された。

騙し討ちのような改悪……73・74歳のマル老廃止計画

 また、老人医療費助成制度は、対象となる七十三・七十四歳が、現在は七十五歳以上の自己負担と同じ一割負担のため、助成金が出ていないが、来年四月(一年凍結されると二〇〇九年四月)から二割負担となれば、一割分は助成の対象となる。
 ところが、県は一割助成が始まる前に、老人医療費助成制度を葬り去ってしまおうとするのが今回の県の方針だと言える。
 しかし、県民の知らないところで騙し討ちのような改悪計画を黙って見過ごすわけにはいかない。
愛知県の突然の福祉給付金縮小・老人医療費助成制度廃止計画に対し、保険医協会では、十月十九日付けで、神田愛知県知事に「福祉給付金縮小と老人医療費助成制度廃止計画の中止を求める緊急要望書」を提出した(下記参照)。
 愛知県は二〇〇〇年八月から乳幼児医療と障害者医療に一部負担金を導入したが、県内すべての市町村が反対し、無料を継続したため、県が四カ月後に撤回した苦い経験がある。
 県は、過去の歴史に学び、市町村の反対する制度改悪を直ちに撤回すべきである。
 また市町村は、仮に県が助成を打ち切った場合も、市町村独自に制度を継続させ、県にねばり強く働きかけて、助成の復活に努めて貰いたい。

協会の提出した緊急要望

1、福祉給付金制度は、低所得高齢者にとって、命綱とも言える福祉制度であり、「ひとり暮らしの市町村民税非課税世帯」を対象から外さないこと
2、七十三・七十四歳を対象にした老人医療費助成制度は廃止しないこと

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