より良い医療制度をめざす活動

【07.04.05】主張・後期高齢者医療制度

容認できない高齢者への差別医療

 高齢者いじめがつづく「医療制度改革」であるが、2008年4月からスタートする75歳以上の高齢者を別建てとする医療保険も重大な問題を含んでいる。心身の特性にふさわしい診療報酬体系とのふれこみであるが、その中身を検討するといわゆる医療費適正化の一環であり、高齢者への更なる負担増と医療給付の削減であることがはっきりする。
 後期高齢者から保険料を徴収(年金から天引き)することになるので、現在は保険料負担がゼロの被用者保険の扶養家族は新たな負担となる。また現役サラリーマンが75歳になると75歳未満の扶養家族は国保に加入しなければならず国保料の負担が生ずる。何らかの軽減措置が必要である。
 また、現行制度では、資格証明書の発行対象から除外されている高齢者についても、保険料を滞納すると保険証がとりあげられ資格証明書を発行、更に1年6ヶ月間滞納すると給付の一時差し止めという制裁措置が設けられた。
 高齢化により医療給付費が増えれば、財源の10%は保険料からという制度上「保険料値上げ」か「内容の劣悪化」かという、いずれにしても痛みしか選択できない。
 さらに、診療報酬は、疾患単位での包括定額制として報酬を引き下げ、受けられる医療に制限を設ける方向で検討がすすんでいる。国保中央会は昨年12月の報告書の中で「かかりつけ医」の報酬体系を導入し「登録された人数に応じた定額払い」(人頭払い制度)とし、更に医療機関へのフリーアクセスを制限することを提言している。露骨な受診抑制と給付水準の大幅引き下げであり、まさに差別医療で断じて認めることはできない。
 登録かかりつけ医については日医が認定医制度「総合診療医」案を公表しており、自由開業医制への影響も出る問題であるが、患者のフリーアクセスを阻害することが最大の問題である。
 この保険の運営主体は県単位の広域連合で愛知も3月20日に設立されたが、これは地方自治法に基づいたものであり公聴会など意見聴取する機会を保障させ、各市町村議会への報告を義務付けるなど情報公開を徹底させる必要がある。
 以上、後期高齢者に対する医療給付水準の大幅引き下げを狙った制度で、終末期医療や在宅看取りのあり方が給付抑制の観点から議論されているのと軌を一にした高齢者への差別医療といえるもので、この様な流れを許さない取り組みを地域で強めて、地方選と参院選に反映させてゆくことが大切である。高齢者が安心して住み続けられる街づくりをめざして。

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