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【07.03.05】解説 改定医療法(上) 医療機能情報提供制度が4月から施行

解説 改定医療法(上) 医療機能情報提供制度が4月から施行

 昨年6月に医療改革関連法が改定され、健康保険法や医療法などが段階的に施行される。本年4月からは、70歳未満の入院に係る高額療養費の現物給付化、医療機能に関する情報提供制度の創設、医療安全確保のための措置や入院診療計画書の交付と説明の義務付けなど、医療機関の対応が必要となる改定も予定されている。
 そのうち「住民・患者による医療機関選択を行うための必要な情報提供」を目的とした「医療機能情報提供制度」については、次の内容となっている。

「医療機能情報」の報告を義務付け

 4月から施行される「医療機能情報提供制度」は、まず都道府県が全医療機関に必要な届出情報の調査票を送付して、医療機関から報告された情報を集約し、インターネット等を通して、住民・患者に公表するというもの。医療機関の管理者は、医療機能情報を県に年1回(2回目以降は修正・変更のみ)届け出ることになる。また報告した事項を記載した書面を医療機関において閲覧に供しなければならないとされている。なお、介護保険では情報提供の制度が昨年の4月から始まっており、調査手数料・公表手数料が設けられているが、今回の「医療機能情報提供制度」にかかわる手数料等の医療機関の費用負担はない。

情報提供は2007年度中に開始

 届出の義務付けが予定される医療機能情報は、1.管理・運営・サービス・アメニティに関する事項、2.提供サービスや医療連携体制に関する事項、3.医療の実績、結果に関する事項(PDFファイル)である。現在医療機関が広告できる内容に加え、院内処方・院外処方の別、受動喫煙防止の措置、専門外来の有無と内容、患者数、患者満足度調査の有無など病院では57項目、診療所では50項目、歯科診療所は32項目となっている。これに県独自の項目も加わる予定で、医療機関において実際に提供している医療内容の多くが公表されることとなる。
 項目の中で、例えば「対応可能な疾患・内容」については、特定の手術や検査、在宅における看取りの件数などさらに詳しい届出内容が示されている。なお治療結果情報の項目として検討されていたがん術後5年の生存率、院内死亡率、手術後1カ月以内死亡率、院内感染発症率については今回見送られた。

診療内容、連携体制、医療実績にかかわる届出項目も

 この「医療機能情報提供制度」は4月から施行されるが、2007年度は情報提供項目のうち基本情報とその他県が定める情報を提供できればよく、全ての項目の情報提供は2008年度中でよいとされている。愛知県の担当者によれば、4月以降に県独自の項目も検討して情報提供項目を確定するため、調査票の送付はまだ先となるが、2007年度中には情報の公表をしていきたいとしている。
 医療機関の情報が得られることで住民・患者の医療機関選択とともに、病院・診療所などの連携にも役立つことも考えられる。いずれにせよ、地域の住民・患者のニーズに応えながら、医療内容を向上させる努力がより必要になってくるのは間違いない。

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