より良い医療制度をめざす活動

【04.10.05】“たかが医者、たかが国民”と言わせない 署名は大きな力

“たかが医者、たかが国民”と言わせない
署名は大きな力  〜堀尾仁理事長に聞く


 「患者負担軽減」「診療報酬改善」などを主な内容に、協会は会員署名(医師・歯科医師署名)と患者署名の2つの署名を始めました。「いまなぜ署名なのか」――プロ野球ストの話題まで飛び出して、堀尾仁協会理事長に話を聞きました。

――いま、なぜ二つの署名なのでしょうか。


 小泉内閣発足以来、一昨年の医療大改悪など、国民は痛い目に遭わされ続けていますが、国政選挙が3年間は行われない時期を見越して、小泉首相は社会保障改革を2006年に仕上げる方向でさらに進めようとしています。来年度予算概算要求でも社会保障については2200億円の削減となっています。削減対象は介護・生活保護など報じられていますが、医療にも及ぶ可能性は大きいと見るべきでしょう。経済財政諮問会議や規制改革・民間開放推進会議などが混合診療の年内解禁や株式会社の医療経営への参入を強力に進めようとしていることも、医療をめぐる情勢の厳しさを示しています。
 与党最大のスポンサーである日本経団連は、消費税の増税をしなければ社会保障給付は2025年までに20%カットが必要などと消費税増税を不可避としていますし、社会保障給付と負担の一体的改革のために社会保障個人会計や個人番号制を提言しています。そして、民主党にも提言の趣旨を実行するよう迫っています。
 このような厳しい情勢を背景に、医療界が団結して、「こうした動きは医療を破壊する行為だ」ということを大きくアピールする必要があります。

――日医会長も「国民とともにたたかう」と発言していますね。


 署名項目を実現させるには、多くの国民の支持がないといけません。日医・植松会長が混合診療解禁反対で「国民とともにたたかう」と発言したことは、常々国民とともに運動することをめざしている私どもとしても歓迎できることです。今回の患者さん向け署名も草の根運動のように進める必要があり、内容をよく説明して協力を得ていただきたいと思います。

――国民の支持といえば、プロ野球のストが大きく注目を集めましたね。


 プロ野球のストライキは、私たちの医療改善の運動にも大きな教訓を示してくれたと思います。一部の傲慢なオーナーが画策して球団のリストラ、リーグ縮小を目論んだのですが、一番被害を受ける選手には何の相談もなかったわけです。選手会は一枚岩で結束し、ファンも全面的に支援してあのような展開になりました。短期間に170万筆という署名も大きな力を発揮して、頑迷なオーナーたちも折れたのではないでしょうか。
 医療界でも似たような構図があると思います。つまり、医療担当者は選手、患者・国民をファンと見立てるなら、オーナーならぬ政府は「たかが医者」「たかが患者・国民」と社会保障制度に敵意を持って、国際的にも評価の高い日本の医療制度を壊して医療担当者や患者・国民に痛みを押しつけようとしています。医療制度も、プロ野球も縮小・破壊の先頭に立っているのがオリックスの宮内会長だという点に因縁を感じます。私たちも、患者・国民の支援を最大限に得て、政府にインパクトを与えていきたいと思います。

――日歯幹部による献金疑惑で政治に不快の思いを持つ会員も多いと思いますが。


 今回の事件に思うのは「政治をカネで買う」という図式が抜けきっていないということです。自分たちに有利な政策を実現させるために献金をするというのは、そこにワイロ性を持っていると思います。
 私たちは、今回の署名のように正々堂々と要求を形に表して実現を求めていきますし、国民を広く味方につけるためにも今後もこういうやり方を広げていきたいところです。

――保険医協会未入会の先生にメッセージを。


 保団連は10万人の会員を達成しました。愛知協会も8,600人(医科開業医の約8割、歯科開業医の約7割)という大きな組織に発展しました。これは大きな力を発揮できるということです。私たちは、「国民も医師・歯科医師もともに喜べる医療制度の実現」を活動の基本に掲げています。安心・安全の医療の提供、健保改悪反対、老人医療・乳幼児医療の改善など、常に国民のための医療という観点で運動をしています。
 また、よい医療経営を実現するために、経営・税務の研究会や相談業務を行ったり、新点数説明会はもっとも権威ある研究会として高い評価を受けています。そして、保険医の将来不安を解消するための共済制度も、いま普及受付中の保険医年金をはじめ、休業保障・大型生命保険などを運営しています。
 この機会に少しでも多くの先生のご入会を心からお待ちしています。

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