より良い医療制度をめざす活動

【02.10.15】検証国会(4)・その時、医歯系議員は?

検証・健保国会4 その時、医歯系議員は? 自民党の枠内での限界示す

 健保国会を検証するシリーズでは、「署名は本当に効果があるか」、「なぜ廃案にできなかったか」、「異常国会の内幕」を取り上げてきましたが、最後に「医歯系議員の果たした役割」を検証しました。
 協会では、今健保国会で演じた医歯系議員の役割を、「日歯の中原議員は裏切り『賛成』、日医の宮崎議員らも法案成立に加担」(七月三十日・保険医協会理事会声明)と指摘したが、その後明らかになった国会審議の舞台裏からも、その指摘の正しさが浮き彫りとなってきました。

日歯の中原議員は 裏切り「賛成」


 日本歯科医師会が推薦した中原爽議員は、七月二十五日の参議院厚労委員会での強行採決に、臼田日歯会長の目の前で、堂々と賛成に挙手しました。
 しかも、当日の採決は、中原議員が持ち時間を二十分も残して自ら質問を打ち切った直後の緊急動議で強行されました。文字通り与党側のシナリオに沿った「強行劇」の手引役を果たしました。翌日の参議院本会議でも、出席して改悪法案に賛成しました。まさに確信犯といえます。
 その直後、中原議員が決算委員長に就任したことは、九十七年の健保改悪の立て役者として、論功行賞で同じ決算委員長に就いた宮崎議員を想起させます。
 なお、中原議員が賛成したことへの日歯連盟の質問に対して、中原議員は「私に替わる委員差し替えの時間的余裕がなかった。欠席差し替えの申告なしに法案に反対すると無期限の『役職停止処分』とされ、その後の議員活動が制限される」と回答、まさに「保身」のための賛成だったことを告白しています。
 本人が出席して法案に賛成するか、委員を差し替えて、差し替え後の議員が賛成するかの選択肢しかないのであれば、結局、何の役にも立たないことを認めているのと同じことです。しかも、同回答書で、「法案賛成判断は、正当性があるものと考えております」と明言し、改悪法案に賛成したことへの反省はまったくありませんでした。

日医の宮崎議員も 法案成立に加担


 日医の宮崎秀樹議員は、肝心の採決の際には、「委員会は自民党執行部の要請によって差し替えられ、本会議は欠席した」(愛樹会ニュース・九月十日付)とのことです。
 前述の中原議員の回答書によると「二十五日の委員会欠席を申告した田浦理事と宮崎委員は、それぞれ交替する手配がとられた」と述べており、朝日新聞(七月二十六日付)では「医系議員は委員の交代を申し出た」と報道されています。つまり、自民党執行部の意向通り、何の抵抗もなく、自らの意志で交替しているわけです。
 しかも、参院本会議でも、「反対」ではなく、処罰を受けない「欠席」の態度をとったのは、中原議員同様、会員や国民の利益より自らの保身を優先させ、結局法案成立に加担したと言わざるを得ません。
 宮崎議員は、六月八日の愛知県医師会代議員会で、「参議院に来れば、ただでは通さない」(メディファクス・六月十日付)と断言し、修正に意欲を示していたとされています。また、協会の国会議員要請で「私にまかせておいてくれ」と繰り返し、「私は共産党よりがんばっている」と述べていました。
 しかし修正の動きに対して、「党としては了承できない」と一蹴され(岐阜新聞・七月二十六日付)、いわゆる族議員の問題でも「厚生族の存在感が最も薄かった」(同上)と言われる状況でした。

厚生労働委員以外の愛知県内の医歯系議員の態度は、衆議院の吉田議員は賛成し、参議院の大島議員は欠席しました。


 いずれの自民党の医歯系議員の対応にしても、日医・日歯が要求した高齢者と健保本人の負担増反対の立場での修正に対しても対応できず、また毅然として反対の態度を貫くこともできませんでした。このことは、自民党の枠内での活動の限界を如実に示しています。

▲ このページの先頭にもどる