愛知県保険医協会の平和を求める取り組み

【17.09.05】禁止条約を力に核兵器のない世界の実現を

禁止条約を力に核兵器のない世界の実現を

  原水爆禁止二〇一七年世界大会・長崎
禁止条約を力に核兵器のない世界の実現を


 被爆72年の今年、国連で採択された核兵器禁止条約の下、今年も被爆地広島・長崎で、「核兵器禁止条約を力に核兵器のない平和で公正な世界の実現を」をテーマに、原水爆禁止2017年世界大会が8月3日から9日に開催された。長崎大会は、長崎市民会館体育館などで開催され、7日の開会総会には、中満泉国連軍縮担当上級代表や22カ国95人の海外代表を含め、約6000人が参加。9日の閉会総会には被爆者や遺族、市民及び国連・各国政府代表ら約7000人が参加した。協会からは早川純午理事と坂本龍雄勤務医委員、事務局3人を派遣した。

 今大会は7月7日に国連で核兵器禁止条約が採択されたことを受けて、同条約を心から歓迎するとともに、同条約に背を向ける安倍政権を解散総選挙に追い込み、核兵器保有国と同盟国の姿勢を変えていく決意を固め合う大会となった。
 核兵器禁止条約は国連加盟国の約3分の2にあたる122カ国の賛成で採択された。核兵器の非人道性に焦点を置き、「核兵器使用による被害者(ヒバクシャ)と核実験被害者にもたらされた容認しがたい苦難と損害に留意」すると言及。加えて核兵器の開発、実験、製造、生産、取得、保有、貯蔵のみでなく、使用とそれによる威嚇も禁止しており、核兵器を保有する根拠とされている「核抑止力」論を否定している。核兵器完全廃絶を実現するためには、核兵器保有国と同盟国が同条約に参加する必要がある。こうした中、唯一の戦争被爆国であり、核兵器保有国と同盟関係にある日本の果たすべき役割は大きいが、すでに安倍政権は同条約への不参加を表明している。大会を通じて参加者は、日本国内で同条約への参加を求める世論を広げる重要性を確認し合った。
 7日の開会総会では、世界大会議長団の安斎育郎氏が、「私たちは、核兵器禁止条約というパワフルな条約を手にした。核兵器保有国や日本などを参加させて、パーフェクトにしていこう」と報告。また、中満国連上級代表は、「条約の核心は核兵器を否定し、それを国際法として成文化した点にある」と主張し、「核兵器禁止条約は、核廃絶への重要な道だが、唯一の道ではない」として、「2020年の核不拡散条約(NPT)運用再検討会議でどのようなステップを踏めるか、真剣に考えていかなければならない」と述べた。また、田上富久長崎市長が「条約を支持する声をこれから多くの人が挙げていく必要がある。ここに市民社会の責任がある」と発言した。
 9日の閉会総会では、核兵器禁止条約交渉会議を牽引した、エレン・ホワイト議長からの「私の信念は揺らぐことはない」というメッセージが紹介されると、大きな拍手が送られた。長崎県保険医協会の本田孝也会長は、被爆者や被爆体験者の実情を報告。「放射能の恐怖は今も被爆者を苦しめ続けている」と指摘した。また、保団連の「開業医宣言」の「平和の希求」の中で、人命を守る医師は戦争に反対し、核兵器廃絶を訴えるとされていることを紹介し、「ともに核兵器のない世界を目指そう」と訴えた。被爆者からは、松谷英子氏が「核兵器は悪魔の兵器。長崎は永遠に最後の被爆地でなければならない」と発言した。
 満場の拍手で採択された長崎決議は、すべての国に条約への参加を求め、草の根から多彩な行動をつなぐ「平和の波」行動を提唱。それを起点に、禁止条約を核兵器廃絶へとつなぐ、世論と運動の巨大なうねりを作りだしていくことが確認された。また決議は、「ヒバクシャ国際署名」の役割も強調し、自治体ぐるみ、地域ぐるみで発展させようとよびかけた。最後に、日本原水協の安井正和事務局長が、「核兵器禁止条約を力に、被爆国日本から核兵器廃絶の世論と運動を大きく広げよう」と訴え、幕を閉じた。

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