愛知県保険医協会の平和を求める取り組み

【09.01.25】主張・危険な解釈改憲

海外派兵恒久化は許されない

 小泉内閣の後を継いだ安倍元首相は、改憲手続き法案(国民投票法案)を強行成立させたが、一昨年の参議院選挙で歴史的大敗を喫し、首相の座を投げ出した。このことで、明文改憲の動きは目立たなくなったが「解釈改憲」の策動は執拗に続けられている。
安倍内閣に続く自民党新憲法草案作成の責任者であった福田前首相、「かしこくも、御名御璽(ぎょめいぎょじ)をいただき、第九十二代内閣総理大臣に就任いたしました」と就任あいさつした麻生首相も、自衛隊海外派兵の恒久法作りと海外派兵の実績作りに邁進している。
 昨年十二月には「新テロ特措法(新給油法)」が参議院で否決されたにもかかわらず、五十七年ぶりの三分の二条項により強行採決された。それに続いて、現行自衛隊法の「海上警備行動」を拡大解釈して海上自衛艦をソマリア沖へ派遣する一方、「海賊処罰取締法」と称する、憲法違反の「海外派兵恒久法」を今国会で成立させようとしている。隣国イエメンの沿岸警備隊高官は「日本の自衛隊派兵は不必要で、高い効果は期待できない」と述べたと報道されているように、この動きはまさに解釈改憲が狙う「海外派兵の恒久化」への布石以外のなにものでもないと言わざるを得ない。
 もう一つの動きとして注目しなければならないのは、昨年四月の「自衛隊イラク派兵違憲判決」もあり、イラクからは撤退したが、アメリカ・オバマ新政権のアフガニスタンへの軍事シフトの影響である。オバマ新政権はアフガニスタンへ三万人の増派を表明しており、日本へ給油のみならずさらなる補給・兵力支援を要求してくる危険性がある。数多くの非正規労働者を寒空の中、路頭に放置しながら、膨大な税金を「アメリカの戦争」につぎ込むことと「解釈改憲」による自衛隊の海外派兵は絶対に許してはならない。
 このような情勢の下で、憲法九条の「戦争と武力威嚇の放棄・戦力の不保持」を守ろうとする国民的運動も大きく広がっている。全国の「九条の会」は地域・分野別で七千を超えた。また「あいち医師・歯科医師九条の会」では、この二月十四日に憲法会議代表幹事である川村俊夫氏を迎えて「憲法九条を巡る今日の状況―いま“草の根の運動”の課題は」のテーマのもと、第七回憲法のつどいを開催することを決めている。「平和でこそ国民のいのちと健康を守ることができる」との理念の下に、国民の健康と医師の生活を守る活動を展開している保険医協会の会員諸氏の参加を呼びかけたい。

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