愛知県保険医協会の平和を求める取り組み

【05.01.15】イラクへの中古医療機器支援報告

イラクへの中古医療機器支援
これほど多数の医療機関の協力は日本ではじめての経験


 協会では、昨年六月からイラクに中古医療機器を贈る取り組みをすすめてきましたが、十二月二十三日にCTなどを積んだ第二便のコンテナ船が無事クウェート港に入港しました。
 近くバスラ市内のバスラ教育病院とバスラ母子病院に運ばれ、診療に使われる予定で、中古 医療機器支援の取り組みがほぼ完了します。
 これを機会に、取り組みの経過や医療機器・機材や輸送費の募金などの取り組み状況を報告します。

六十近くの医療機関から六万点の医療機器・機材


 協会は、イラクへの医療支援を取り組む市民団体「セイブ・イラクチルドレン名古屋」が呼びかけた中古医療機器をイラクに贈るプロジェクトの担当を引き受け、イラクの病院に送る活動を取り組んできた。
 贈呈した医療機器・機材は、最終的に、セイブイラクチルドレン札幌および広島からの贈呈分を含め、五十七医療機関からの協力で二百六十八種類六万五千百六十九点、総重量が約二十トンにおよんだ。
 これらの医療機器・機材は、四十フィートのコンテナ三本と二十フィートのコンテナ四本に入れて名古屋港から送り出された。
 一度にこれほど多数の医療機関から膨大な医療器機・機材が提供され、支援する経験は、日本の歴史上はじめての出来事であるといわれている。
 また、医療機器の提供とともに協力を訴えた海上輸送費のための募金は、百十七人から百九万四千円の協力が寄せられた。これに加えて、愛知県保険医協会から五十万円の支援をした。
 なお、輸送費総額は、総額で約五百万円かかり、不足分は、セイブ・イラクチルドレン名古屋に寄せられた医療支援募金で支払った。

CTの贈呈と技師の研修受け入れも支援


 CTについては、バスラ市(イラク第二の都市・人口二百万人)に僅か一台しかないため、現地病院からの希望リストの筆頭にあげられ、熱望されていた。
 当初、名古屋市立大学病院で使わなくなったCTを譲り受け、送る計画を立てたが、使用しなくなってから半年以上、冷房の効かない部屋で眠っていたこともあり、イラクに運んでも稼働しないことが心配された。
 そうした中で、東芝メディカル(株)から、公立尾陽病院(甚目寺町)のCT入れ替えの際に譲渡をお願いしてはどうかとの提案もあり、提供を受けられることになった。入れ替えをするその日まで使用していたCTであり、イラクでの稼働の可能性がより高くなったといえる。
 しかし、イラクには、自衛隊が派兵されて以降、日本人技術者がまったく入れないため、CTの組み立てやメンテナンスは自前で行わなければならない。そのため、セイブ・イラクチルドレン名古屋では、九月十六日から十月十四日までの一月間、バスラ教育病院とバスラ母子病院の技師を招き、CT組み立てとメンテナンスの研修の支援をすすめた。協会も全面的に研修の支援を行った。
 二人の技師の研修は、尾陽病院、名城病院、千秋病院、南生協病院、塩之谷整形外科および東芝メディカル(株)本社の協力で実施された。
 後は、一月下旬に予定されているバスラ教育病院へのCTの到着を待つばかりとなっている。

<医療機器支援の経過報告>


・6月10日〜7月10日 医療機器の募集
・7月16日(金) 第一便医療機器仕分け・シール貼り作業
※マスコミ取材:中日・朝日・毎日・共同通信・赤旗各紙、CBC・中京TV
・8月2日(月) 第一便コンテナ船出港セレモニー
※マスコミ取材:中日・朝日・読売・毎日・共同通信・赤旗各紙、NHK・CBC
・8月3日(火) 第一便名古屋港出港
・9月2日(木) 第一便クウェート港入港
※イラクの病院関係者に贈呈のため、小野代表と塩之谷先生がクウェート訪問
・9月16日(木) CTの組み立て研修のために、イラク人技師二名来日(一カ月間)
・9月17日(金) 尾陽病院のCT譲渡
・9月27日(月) 第一便バスラ教育病院・バスラ母子病院到着
・11月23日(火) 第二便(CTなど)名古屋港出港
・12月23日(木) 第二便クウェート港入港
・1月下旬頃 第二便バスラ教育病院到着(予定)

  提供機器・機材を載せ倉庫を出発するトラック

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