愛知県保険医協会の平和を求める取り組み

【04.04.24】自衛隊のイラクからの即時撤退と、イラクで人質事件に遭遇した5人の方々に対する「自己責任論」の撤回を求める決議

四月二十四日に開いた愛知県保険医協会理事会は、表記の決議を採択し、小泉首相やマスコミ各機関に送付しました。

自衛隊のイラクからの即時撤退と、イラクで人質事件に遭遇した 5人の方々に対する「自己責任論」の撤回を求める決議

 四月八日と十四日、イラクの病院に医薬品を配り子どもたちの救援や劣化ウラン弾の禁止のためのボランティア活動、イラクの深刻な戦争被害の実状を広く日本社会に知らせるために力を尽くしてきた日本人五人が、現地で武装グループに拘束された。これに対し、多くの日本人の団体・グループや個人、地元イラクをはじめ海外からの解放を求める運動と声が次つぎ現地に届き、無事に解放された。
 解放のために地元で尽力されたイスラム聖職者協会は、彼らがイラクの友人であること、自衛隊は撤退すべきだということを述べ、さらに日本政府からの正式の支援要請はなかったと語っている。
 政府は彼らの命の保証さえ未確認のうちに真っ先に「自衛隊の撤退はしない」と公言し、今回の事態に遭ったことは「自業自得」「自己責任」だと述べた。
 政府が国会やあらゆる機会に述べたイラクへの自衛隊派兵の大義名分は、「人道支援」であった。そして自衛隊は、安全な非戦闘地域へ「人道支援、復興支援」に行くのだと答弁してきた。
 では、人道支援のために身の安全に配慮しつつストリートチルドレンなどのために活動した彼らを救うのは、大事な「人道支援」ではないのか? 国民の多くは戦闘地域と考えていたが、政府は「自衛隊が行く所は安全な非戦闘地域だ」とはぐらかして自衛隊派兵を強行した。それなのに、なぜ民間ボランティアやフリージャーナリストには、「危険だと注意を喚起したのを無視して行ったのだから自業自得だ」と切り捨てるのか。
 政府が依って立つ基盤としては、あまりに大きな論理矛盾ではないか。パウエル米国務長官ですら五人の貢献と勇気を讃え、海外のマスメディアが政府の「自己責任」という見解を揶揄していることをご存じであろう。
 政府においては、以下の二点について速やかな対応をされるよう強く要求する。

一、自衛隊のイラクから即時撤退を要求する。
自衛隊がサマワに展開し続ける限りイラクの人々を武力で支配する米英占領軍の一員と見なされ、イラクの人々の抵抗と攻撃の対象とされるのは明白である。すでにスペイン軍は撤兵を開始し、その他の国も次々とイラクからの撤退を表明しつつある。それが大きな流れとなっている。
ブッシュ米大統領に忠誠を尽くした末に、最後まで日本の自衛隊が取り残される不名誉を担うよりも、今回の五人の解放に示されたイラクの人々の好意を受けとめてイラク人が今まで日本人に持っていた信頼感を回復すべく、勇気ある撤退をすべきである。

二、政府は、「自己責任論」を撤回し、政府の言動によって損なわれた五人とその家族の名誉を回復する措置をとること。また、日本の民主主義の浅薄さが世界の物笑いになるような、本人と家族に対する費用請求は、一切行わないこと。

2004年4月24日 愛知県保険医協会理事会

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