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【21.09.25】新型コロナ感染者や濃厚接触者となったスタッフの休業についての取扱い

新型コロナウイルス感染症の感染拡大で、医療機関のスタッフにも感染者や濃厚接触者が増えています。厚労省は「スタッフとよく話し合って、スタッフの不利益を回避するように努力することが大切」としています。コロナ感染に関する休業や休業手当の支払等について、以下を参考にして対応してください。
なお、業務に関連して、新型コロナウイルス感染症に罹患した場合は「労災保険」の適用となります。また、業務に関連して濃厚接触者となった場合や医療機関を休診した場合、スタッフに「休業手当」を支払い、「雇用調整助成金」を請求します。

医師や保健所からの指示内容事業主からの指示内容「休業手当」(※2)の支払義務対  応
コロナ陽性者出勤禁止出勤禁止なし(1)(スタッフが希望した場合に)年次有給休暇で休業する。
(2)4日以上の休業については「傷病手当金」(※1)の対象となるので、スタッフが加入の健康保険に請求する。
濃厚接触者(疑い含む)出勤禁止出勤禁止なし(1)(スタッフが希望した場合に)年次有給休暇で休業する。
(2)雇用維持の観点から、スタッフに「休業手当」(※2)を支払い、「雇用調整助成金」(※3)を請求する。
(3)スタッフが「休業支援金」(※4)を請求する。なお、その場合、事業主が「休業手当」を支払っていないことを含め、スタッフの休業期間を証明することになりますので、留意してください。
指示待ち
指示なし
休業指示ありスタッフに「休業手当」(※2)を支払い、「雇用調整助成金」(※3)を請求する。

(※1)傷病手当金
1.標準報酬日額の3分の2が支給されます。協会けんぽだけでなく、特例で市町村国保、医師国保、歯科医師国保も支給されます。
2.コロナ陽性者でなくても、発熱等の症状があり感染が疑われ、療養のために労務の提供ができないため、4日以上休業した場合も請求できます。
(※2)休業手当
1.労働基準法第26条で「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない」とされています。
2.平均賃金の計算は次の方法です。,鮓饗Г箸掘∋給制の場合は´△匹舛蕕多い金額とします。「3カ月」の起算点は、賃金締切日。休業手当を支払った休業期間は含みません。
_甬遑灰月間の賃金総額(手当を含み賞与などは除く)÷その間の総暦日数
過去3カ月間の賃金総額÷3カ月の労働日数×60%
3.院長と従業員の過半数を代表する者との休業協定(労使協定)を作成し、休業手当を支払います。
4.休業手当は、賃金台帳や給与明細に通常の賃金と区別して記載します。
(※3)雇用調整助成金
1.事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主が、労働者の雇用を維持した場合に、休業手当、賃金等の一部を助成するものです。
2.申請には最近1カ月の売上が前年同月比(柔軟な取扱いの特例あり)で5%以上減少などの条件があります。助成額の上限額は条件により1人1日あたり13,500円又は15,000円です。雇用保険被保険者以外のスタッフについては、「緊急雇用安定助成金」を申請します。
3.申請先は、愛知労働局又は各ハローワークです。申請期限は、支給対象期間の末日の翌日から2カ月以内です。
(※4)休業支援金(新型コロナウイルス感染症対応休業支援金)
1.新型コロナの感染拡大の影響により休業させられた労働者のうち、休業手当の支払いを受けることができなかった労働者が申請できます。
2.支援金額は、平均賃金の100分の80で1日の上限額は9,900円です。
3.濃厚接触者で自宅待機となっているスタッフについては、医師や保健所から出勤禁止の指示が出ているため、事業主の「休業手当」の支払義務はないが、厚労省はQ&A(9月10日更新)で、濃厚接触者は休業支援金の対象となることを示しています。

職場で新型コロナウイルスの感染者が出たことから、休業となりました。対象となりますか。
職場内で新型コロナウイルスの感染者が発生し、感染拡大防止の観点から、事業主が休業を行った場合(事業主の指示による休業の場合)、感染者以外の方は支援金・給付金の対象となりますが、患者本人の休業は支援金・給付金の対象外となります。
なお、家庭内など職場外において濃厚接触者となった労働者について、職場における感染拡大防止の観点から当該労働者を自宅待機等の休業をさせた場合(事業主の指示による休業の場合)にも対象となります。

4.3の場合、事業主が「休業手当」を支払っていないことを含め、スタッフの休業期間を証明することになります。厚労省は、これによって「事業主に不利益は生じない」と説明していますが、一方で「休業手当の支払義務が免除されるものではない」とも説明していますので、慎重な対応が必要です。

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