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【20.02.05】診療報酬改定情報(7)

中医協 〜答申に向けパブコメ募集、公聴会開催

 中医協は1月15日、厚労省からの諮問を受けるとともに、22日までの意見(パブコメ)募集を行った。また24日には、富士市産業交流展示場で公聴会を開催した。公聴会では、医師・歯科医師などの医療関係者、健康保険組合や自治体、患者団体などから、参考人として選ばれた10人が意見を述べた。
 地元の静岡県医師会副会長の赤堀彰夫氏は、働き方改革を推進するためには複数の医師による診療や関係する他職種の確保などが必要と述べ、初・再診料の引き上げを要望。さらに機能強化加算や地域包括診療加算の要件緩和の必要性を訴えた。また、浜松医科大学医療福祉支援センター長・特任教授の小林利彦氏は、救急医療から中小病院が撤退すれば基幹病院の救急現場が甚大な影響を受けると指摘し、救急医療実績の少ない中小病院への対応も求めた。
 その他、静岡県自動車販売健康保険組合常務理事の河西哲也氏が診療報酬の適正化・効率化の必要性を求め、島田市商工会長の岡村修氏は、医療機関のマネジメント機能の発揮とその成果に応じた評価をするよう主張した。
 中医協では、1月29日に個別改定項目の提案がされ、2月上旬には答申がされる予定だ。
以下に、パブコメ募集に対して協会から提出した意見(医科)を紹介する。

▽4回連続の実質マイナス改定の見直しを
 今回の改定は4回連続の引き下げであり、改定の度に引き下げを行うことに反対します。必要なのは医療費の総枠を拡大し、診療報酬を引き上げることです。

▽初診料、再診料、入院基本料の引き上げを
 基本診療料には、医師の技術料だけでなく医療従事者の人件費なども含まれます。地域医療を支える診療所や中小病院の医療を適切に評価するために、基本的な診療料を引き上げるべきです。

▽オンライン診療の慢性頭痛患者への拡大は行わないこと。オンライン診療は離島・僻地など医療が提供しにくい地域に限定し、安易な拡大は行わないこと
 慢性頭痛へのオンライン診療の拡大は、重大な疾患につながり致命傷になりかねず反対です。オンライン診療は医療の提供が難しい離島や僻地に限定し、拡大は行なわないでください。

▽入院中の患者の他医療機関受診ルールは廃止を
 入院患者が専門的な医療を受けるために他医療機関を受診した場合は、入院基本料が減額され、他医療機関での保険請求も制限されています。専門的な医療を正当に評価しないルールは廃止してください。

▽患者を追い出す強引な改定に反対
 回復期リハビリテーション病棟の機能回復実績や、地域包括ケア病棟の自宅等からの受け入れ実績の強化、一般病棟入院基本料の「重症度、医療・看護必要度」や療養病棟入院基本料「医療区分2・3の割合」などの見直しは、病院を破壊するばかりでなく、患者にとって必要な医療から追い出すことになり反対です。

▽入院基本料等の施設基準であるデータ提出加算の届出要件を廃止すること
 データ提出加算の届出を行うためには診療録管理体制加算の要件も満たす必要があり、特に小規模の病院には大きな負担です。入院基本料等の算定の前提として要件とすることはやめてください。

▽特定疾患療養管理料は月1回450点の算定とすること
 慢性疾患を抱える患者への長期処方の増加に伴い、特定疾患療養管理料は、月1回450点の算定ができるようにしてください。

▽在宅医療点数など複雑な保険診療の算定ルールを簡素化してください
 診療報酬改定の度に算定ルールが複雑となり、施設基準や算定要件も増えている状況で、医療機関に正確な保険請求を求めるのは無理があり、算定ルールの複雑化は医療機関にとって大変な負担となっています。理解しやすい点数設定や算定要件の簡素化を要望します。

▽維持期リハビリは医療保険で給付を
 要介護被保険者等に対する外来の維持期リハビリテーションが廃止されましたが、リハビリテーションは機能回復、機能の維持や年齢による機能低下の抑制に必要不可欠であり、維持期を含めて医療として実施されるべきものです。

▽大病院の紹介状無し受診時定額負担の拡大に反対
 紹介状なしの初診等に対する受診時定額負担について、安易に対象拡大することはやめてください。

▽パブコメに寄せられた意見を十分反映させること。改定内容の周知期間を十分に取ること
 周知期間が短く、必要な通知や疑義解釈の発出も改定間際となるなど、医療機関の対応にも混乱を来しています。医療機関への十分な周知徹底のための期間を設けるべきです。
また、従来から公聴会やパブコメはスケジュールをこなすだけで、寄せられた意見について改定の議論の中でしっかり議論されたことはありません。最低1カ月の期間を設け、意見を改定の審議に反映させるべきです。

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