会員のページ

【19.09.15】2018年度個別指導における主な指摘事項(医科)(2)

2018年度個別指導における主な指摘事項(医科)(2)

前号に続き、昨年度に愛知県で実施された個別指導において指摘された主な事項を抜粋して掲載する。

【在宅医療】
・往診料について、往診の必要性、患者等からの聴取事項及び診療所見の診療録記載が極めて乏しい。
・定期的ないし計画的に患家に赴いて診療した患者に対して往診料を算定している。
・緊急往診加算について、速やかに往診しなければならないとはいえないものに算定。また、速やかに往診をしなければならない状況の診療録記載がない。
・在宅患者訪問診療料について
(1)患者又は家族等の署名付きの同意書を作成していない
(2)訪問診療計画、診療内容の要件に関する診療録記載が不十分
(3)訪問診療計画変更の場合は、患者又は家族等へ説明の上、診療録に記載する。
・特別養護老人ホーム入所者に対して、誤って在宅患者訪問診療料、在宅寝たきり患者処置指導管理料を算定している。
・在宅時医学総合管理料、施設入居時等医学総合管理料について、在宅療養計画及び説明の要点等に関する診療録記載が不十分。
・在宅患者訪問看護・指導料について、医師が看護師に対して行った指示内容の要点、看護及び指導の内容、訪問頻度等の訪問看護・指導計画の記録が不十分。
・訪問看護指示料について、記載内容が画一的であるので、患者の状態に沿った指示内容を記載すること。
・特別訪問看護指示加算は、主治医が急性増悪、終末期、退院直後等の事由により一時的に週4日以上の頻回訪問看護の必要性を求めた場合に算定すること。
・在宅自己注射指導管理料、在宅酸素療法指導管理料、在宅中心静脈栄養法指導管理料、在宅自己導尿指導管理料、在宅寝たきり患者処置指導管理料などについて、当該在宅療養を指示した根拠、指示事項、指導内容の要点に関する診療録記載が不十分。
・血糖自己測定器加算について、血糖自己測定値に基づいた指導を実施していない患者、自己測定回数の管理をしていない患者に算定している。

【検査・画像診断・病理診断】
・検査、画像診断は、個々の症状・所見に応じ必要な項目を選択し、段階を踏んだ実施に留意すること。
・画一的、傾向的な検査、セットで指示されている検査が認められたので改めること。
・検査や診断の所見、検査の必要性、結果及び結果の評価の診療録記載が不十分。
・他の医療機関で撮影したフィルム等への診断所見の診療録記載がない。
・電子画像管理加算について、画像をフィルムで管理及び保存せず、電子化して管理及び保存している場合に、フィルム費用を算定している。

【投薬・注射】
・医学的に過剰投与、適用外投与の例が認められた。
・同一投薬はみだりに反復せず、症状の経過に応じて投薬の内容を変更する等の考慮をすること。
・ビタミン剤について、投与が必要かつ有効と判断した趣旨が診療録に記載されていない。
・「do」の記載で投薬を行っている。
・特定疾患処方管理加算を算定対象外の患者に算定。
・一般名処方加算を、
(1)患者が先発医薬品を希望していると把握しているものに算定
(2)銘柄名による記載を行っている処方に算定しているので、改めること
・腱鞘内注射で算定すべきものを関節腔内注射で算定。
・注射は、経口投与ができない時、経口投与による治療効果の期待ができない時、特に迅速な治療が必要である時、その他注射によらなければ治療の効果を得ることが困難である時等、使用の必要性を考慮すること。

【リハビリテーション】
・従事者1人1日当たりの実施単位数、従事する職員1人ごとの毎日の訓練実施時間を適切に管理していない。
・リハビリテーション開始時の実施計画の説明の要点の診療録記載が不十分。
・疾患別リハビリテーションの実施計画の作成にあたって、定められた様式を参考にしたリハビリテーション実施計画書を使用すること。
・医師は定期的な機能検査等をもとに、その効果判定を行い、3カ月に1回以上実施計画を作成し、患者又は家族に説明の上交付するとともに、その写しを診療録に添付すること。
・機能訓練の内容、実施時刻の記録が不十分。
・機能訓練の開始及び終了時刻の記載が画一的。従事者が患者に対応した時間以外の時間も含め管理している。
・医学的リハビリテーションの適応に乏しい患者に実施している(骨折後、安静が必要な患者に実施)。
・早期リハビリテーション加算、初期加算について、誤った起算日に基づいて算定している。
・運動器リハビリテーション料(機砲料甦リハビリテーション加算、初期加算について、急性増悪ではない患者に算定している。
・実態として消炎鎮痛処置とみられるものについて、疾患別リハビリテーションを算定している。
・リハビリテーション総合計画評価料について、総合実施計画書の記載内容が画一的かつ不十分である。
・リハビリテーション実施計画書に、評価を行った実施日の記載、医師及び従事者の署名・押印がない。また本人、家族への説明年月日の記載をしていない。
・摂食機能療法の実施にあたって、実施計画を作成し定期的な摂食機能検査をもとに効果判定を行っていない。
・摂食機能療法の訓練内容の診療録記載が不十分。

【精神科専門療法、処置、手術】
・通院・在宅精神療法、標準型精神分析療法について、診療の要点に関する診療録記載が不十分。
・処置について、適宜、医学的な必要性、有効性の評価を行い、長期に漫然と実施しないよう留意する。
・創傷処置、消炎鎮痛処置について、診療録に処置した内容の記載がない。
・ギブス装着患者に対して消炎鎮痛処置を誤って算定。
・義肢装具採寸法について、S、M、L等のサイズを選択するための簡単な採寸について誤って算定。
・治療装具採型法について、医師が採型していないにもかかわらず算定している。
・手術同意書、手術説明書の記載内容が画一的であり、患者の説明内容が不十分。
・手術記録について記載内容が不十分。

【その他】
・一部負担金を徴収すべき者から徴収していない。
・外来患者について、診療の都度、一部負担金を徴収していない。
・一部負担金について診療録と日計表が相違している。
・保険外負担について、下部内視鏡検査時に患者が着用する紙パンツ代、使用するシート代を誤って患者から徴収している。
・手術にあたって通常使用される衛生材料(眼帯)、患者の衣類など手技料に包括されている材料やサービスの費用を、患者から実費徴収している。
・療養の給付とは直接関係ないサービス等の提供及び費用の徴収は、患者の選択に資するよう留意すること。
・保険医療機関の届出事項(診療時間、診療科、保険医の異動)の変更が速やかに行われていない。
・診療報酬請求にあたっては、全ての診療報酬明細書について保険医自らが診療録との突合を行い、記載事項や算定項目を十分に確認すること。
・医師と事務員との十分な連携を図り、適正な保険請求に努めること。

(おわり)

▲ このページの先頭にもどる