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【19.09.05】2018年度個別指導における主な指摘事項(医科)(1)

2018年度個別指導における主な指摘事項(医科)(1)

 昨年度に愛知県で実施された個別指導において指摘された主な事項を抜粋して2回にわたって掲載します。診療録の記載や保険請求の算定ルールなど、日常診療の留意点としてご確認ください。

【診療録等】
・診療録について
 (1)定められた様式に準じていない。
 (2)労務不能に関する意見欄がない。
 (3)診療の点数等に関する様式(診療録第3面)がない。
・医師による日々の診療内容の記載が不十分。診療録は診療の都度、遅滞なく必要事項(特に症状、所見、治療計画等)の記載を十分に行うこと。
・傷病名について診断した経緯又は根拠の記載が不十分。
・傷病手当金意見書を交付した場合に労務不能に関する意見書の記載がない。
・診療録第2面に算定項目の記載がない。
・診療録第3面に患者一部負担金の徴収金額が適正に記載されていない。
・紙媒体の記載について
 (1)記載内容が判読できない。
 (2)鉛筆で記載されている。
 (3)修正テープが使用されている。
 (4)時系列での記載がされていない。
 (5)複数の保険医が一人の患者の診療に当たる場合に
    署名または記名押印が診療の都度なされていない。
・診療に係る添付書類の飛散防止対策を講じていない。
・手術記録及び同意書等の附属書類に関して、患者の診療録に添付または貼付されておらず、個々の患者毎に管理されていない。
・電子的に保存している記録の管理・運用について
 (1)代行入力された記録に関して確定操作(承認)が行われていない。
 (2)情報の入力者が明確になっていない。
 (3)事務職員、医療従事者に係るアクセス制限の範囲設定が不適切。
 (4)運用管理規定を定めていない。
・保険診療の診療録と保険外診療(自由診療、予防接種、健康診断等)の診療録を区別して管理していない。
・診療開始日、傷病名、訪問看護指示日、療養費同意書交付日及び内容などの記載が診療録と診療報酬明細書とで異なる。

【傷病名】
・診療録と診療報酬明細書の傷病名記載が一致しない。
・診療報酬明細書の転帰の記載がないまま、(1)傷病名が翌月に消失、(2)診療開始日が翌月に変更されている。
・「傷病名」欄の1行に複数の傷病名や欄外に記載している。
・傷病名の終了日及び転帰の記載がない。
・診療報酬明細書の主傷病名と副傷病名の区別がない。
・多数の病名を主病としている。
・連月の診療報酬明細書間で傷病名が整合していない。
・傷病名が画一的。医学的な診断根拠がない傷病名、「レセプト病名」が認められた。
・医学的に妥当とは考えられない傷病名(冠不全、網膜中心静脈分枝閉塞症、心身症、左後発白内障など)。
・急性、慢性の記載がない(結膜炎、副鼻腔炎、咽頭炎、気管支炎、心不全、胃炎、C型肝炎など)。
・左右の別の記載がない(角膜炎、白内障、腎盂腎炎、肩痛、変形性膝関節症、足関節捻挫、足白癬など)。
・部位の記載がない(動脈硬化症、慢性疼痛、皮膚カンジダ症、褥瘡、創傷感染症、湿疹、皮膚炎、帯状疱疹、変形性関節症など)。
・具体的ではない傷病名(リンパ腫の疑い、筋肉痛、不整脈、肺炎、貧血、ビタミン欠乏症、頭痛など)。
・単なる状態や病状を傷病名欄に記載している(めまい、嘔吐症、動悸、肩こり、頭痛、冷え性、食欲不振、経口摂取困難、排尿困難など)。傷病名以外の必要な事項は摘要欄に記載すること。
・傷病名には正しい転帰を付して、適宜整理すること(多数の傷病名、長期にわたる疑い病名や急性疾患病名、重複又は類似の傷病名)。
・疑い病名の転帰が治癒となっている。

【初・再診料】
・診療が継続しているにもかかわらず、初診料を算定。
・再診に附随する一連の行為で行ったものについて再診料(電話再診)を算定している。
・再診料(電話再診)について、聴取事項及び診療所見等の診療録への記載が不十分。
・健康診断と併せて行った保険診療に再診料を算定。
・夜間・早朝等加算について、受付時間を診療録に記載するなどにより管理を行うこと。
・外来管理加算の患者からの聴取事項や診察所見の要点に関する診療録への記載が不十分。
・時間外加算、深夜加算、休日加算を急病等やむを得ない事情により受診した患者でない場合に算定。
・看護にあたっている者から症状を聞いて投薬した場合に、外来管理加算を算定。
・地域包括診療加算について、療養上必要な指導及び診療に関する診療録記載が不十分。初回算定時に署名付きの同意書を作成していない。

【医学管理等】
・特定疾患療養管理料について、治療計画に基づく服薬、運動、栄養等の療養上の管理内容の要点の診療録記載が不十分。またゴム印で画一的に記載。
・特定疾患療養管理料を主病でない疾患、算定対象外である主病の患者に対して算定。
・特定薬剤治療管理料について、薬剤の血中濃度、治療計画の要点の診療録記載が不十分。
・悪性腫瘍特異物質治療管理料について、腫瘍マーカー検査の結果及び治療計画の要点の診療録記載が不十分。
・悪性腫瘍特異物質治療管理料について、腫瘍マーカー検査の実施のみで算定している。
・小児特定疾患カウンセリング料について、当該疾病の原因と考えられる要素、診療計画及び指導内容の要点等の診療録記載が不十分。
・てんかん指導料、難病外来指導管理料について、診療計画及び診療内容の要点に関する診療録記載が不十分。
・外来・入院・集団栄養食事指導料について、医師が管理栄養士に対して指示した事項の診療録記載が不十分。
・外来・入院栄養食事指導料について、指導内容の要点に関する栄養指導記録への記載が不十分。
・在宅療養指導料について、医師が看護師へ指示した事項の診療録記載が不十分。看護師は患者ごとに療養指導記録を作成し、当該記録に指導実施時間を明記する。
・慢性疼痛疾患管理料について、マッサージ又は器具等による療法を行っていない。
・ニコチン依存症管理料について、「禁煙治療のための手順書」に則った文書により患者からの同意を得ること。
・退院時リハビリテーション指導料、退院前訪問指導料に係る指導又は指示内容の要点の診療録記載が不十分。
・診療情報提供料(機砲砲弔い
 (1)交付した文書が別紙様式に準じていない。
 (2)交付した文書に診断に基づいた傷病名、既往歴及び家族歴、症状経過
    及び検査結果、治療経過及び現在の処方に関する記載がない。
・診療情報提供料(機砲砲弔い
 (1)単に検査の実施のみを依頼した場合に算定している。
 (2)同一の保険医療機関に対し月2回算定している。
 (3)紹介状に対する単なる返信のみで算定している。
 (4)保険外の検査に対する情報提供に対して算定している。
・診療情報提供時のレントゲンフィルム等のコピーに係る費用は診療情報提供料に含まれ別に算定できない。
・薬剤情報提供料について、薬剤情報の内容が不十分。
・療養費同意書交付料について、同意書交付日と診察日が不適切に乖離している。
・あん摩・マッサージ・指圧の施術に係る療養費の支給対象に該当しない疾病の患者に対して算定している。

(つづく)

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