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【18.02.25】診療報酬改定情報(11)

地域包括診療料等の要件緩和、
在宅の実績や薬剤適正使用の連携に係る点数が新設

 2月7日、中医協の答申により点数が確定した。入院外の点数では、「地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化」を企図して、外来医療・在宅医療において、かかりつけ医機能の要件を満たした医療機関が算定する点数が設けられている。

 「地域包括診療料」「地域包括診療加算」は、前回改定でも施設基準が緩和されたが、今回も常勤2名の配置医師要件が、常勤1名と非常勤医師の組み合わせに緩和されている。また、(1)外来診療から訪問診療に移行し訪問診療を提供した患者が10人以上、(2)直近1カ月に初診・再診・往診・訪問診療を実施した患者のうち、往診・訪問診療の患者の割合が7割未満、の要件を満たした場合に算定する地域包括診療料1(1,560点)が設けられた。現在の点数から57点高くなっているが、2つの要件を満たさない地域包括診療料2の点数は1,503点で変更はない。
 診療所のみで認められている「地域包括診療加算」でも医師配置要件が緩和されるとともに、上記(1)の要件(在支診以外は3人以上)と(2)の要件を満たした場合に算定する地域包括診療加算1(25点)が設けられた。現在の点数より5点高いが、(1)・(2)の要件を満たさない場合は、現在の点数より2点低い地域包括診療加算2(18点)の算定となる。「認知症患者地域包括診療料」「同加算」も同様の改定がされている。
 さらに、地域包括診療料等には「薬剤適正使用連携加算」が新設された。地域包括診療料等の算定患者が入院・入所した場合に、入院・入所先の医療機関に処方内容等の情報提供を行い、入院・入所先医療機関の減薬後の情報提供を受けている場合に、退院・退所後の翌月までに1回30点を算定する。
 地域包括診療料等のかかりつけ医機能を有する医療機関においては、初診料に80点の機能強化加算が新設された。算定は、地域包括診療加算・同診療料、認知症地域包括診療加算・同診療料、小児かかりつけ診療料、在医総管・施医総管(支援診・支援病に限る)の届出医療機関(診療所または200床未満の病院)となっている。

在宅では患者の状態に応じた点数の新設、見直し
 在宅患者訪問診療料には、複数の医療機関が訪問診療を行った場合に算定する点数が設けられた。在医総管、施医総管、在医総の算定要件を満たす医療機関の求めに応じて他の医療機関が訪問診療を行った場合、一連の治療につき6カ月を限度に、同一建物居住者以外は通常の訪問診療料より3点低い830点、同一建物居住者の場合は25点低い178点を算定する。また、医療機関が併設する有料老人ホーム等入居者に対する在宅患者訪問診療料供複隠苅甘澄砲眇靴燭棒澆韻蕕譴拭
 ターミナルケア加算については、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」等を踏まえた対応が要件として追加されるとともに、有料老人ホーム等に居住する患者とそれ以外の点数に分けられ、強化型在支援・在支病、強化型以外の在支診・在支病、在支診・在支病以外とも500点ずつ引き上げられている。また、特別養護老人ホームにおいて看取り介護加算を算定する場合においても、訪問診療を行う医療機関でターミナルケア加算の算定ができることとなった。
 在医総管・施医総管は、月2回以上の訪問診療を行っている場合の点数が、強化型在支診・在支病、強化型以外、在支診・在支病以外ともに、それぞれ100点引き下げられている。一方、月1回訪問診療を行っている場合の点数は在支診・在支病が20点、在支診・在支病以外では50点引き上げられた。また、通院が特に困難な患者等に対して算定する包括的支援加算(150点)が新設された。対象患者は要介護度2以上、認知症高齢者の日常生活自立度ランク僑皸幣紂月4回以上の訪問看護を受ける患者、訪問診療・訪問看護時に処置(簡単な処置を除く)、あるいは特定施設等入居者は看護師が痰の吸引、胃瘻・腸瘻の管理等の処置を行っている患者、関係機関等との連携に特に支援が必要な患者、となっている。
 在宅療養指導管理料では、在宅経腸投薬指導管理料(4,000点)、在宅腫瘍治療電場療法指導管理料(2,800点)、在宅経肛門的自己洗腸指導管理料(950点)が新設された。また、在宅自己注射の血糖自己測定器加算について、実勢価格や使用実態を踏まえて項目が見直された。月30回以上測定の点数が新たに設けられ、月80回以上測定の項目が月90回以上となり、月100回以上の項目はなくなっている。

オンライン診察に係る点数を設定
 情報通信機器を活用した診療に係る点数として、オンライン診療料(1月につき70点)、オンライン医学管理料、在医総管・オンライン在宅管理料、精神科在宅患者支援管理料・精神科オンライン在宅管理料(それぞれ1月につき100点)が新設された。対面診療を原則とした上で、(1)初診から6カ月は同一医師による対面診療を行っている、(2)3カ月以内の間隔の対面診療とオンライン診療を組み合わせた療養計画の作成・診療録への添付、(3)オンライン診察の医師は対面診療の医師と同一とする、などの算定要件が設けられている。算定可能な患者は、特定疾患療養管理料や難病外来指導管理料、地域包括診療料、生活習慣病管理料、在医総管・精神科在宅患者支援管理料などを算定している初診から6カ月以上経過した患者とされている。また、緊急時に概ね30分以内に診察可能な体制や、1カ月あたりの再診料とオンライン診療料算定回数に占めるオンライン診療料の割合が1割以下といった施設基準が設けられている。厚労省では、年度内のガイドライン策定に向けて検討を始めているが、実際の運用や診療への影響を注視する必要がある。
 その他、在宅酸素療法指導管理料と在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料に、情報通信機器による遠隔モニタリング加算(1月につき150点)が新設された。前回受診月の翌月から2カ月を限度に算定する。また、在宅患者訪問診療料の死亡診断加算については、医師が直接対面での死亡診断等を行うまでに12時間を要することが見込まれる離島地域等に居住する患者で、情報通信機器を利用して看護師と連携して死亡診断を行った場合にも算定ができることとされている。 (つづく)

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