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【17.12.15】診療報酬改定情報(6)

遠隔診療の基本要件、報酬の考え方を提示

地域包括診療料等の評価を見直し
 12月1日の中医協では、地域包括診療料等の評価について、在宅医療の提供や24時間対応が定められているが、在宅医療の提供の実績を別に評価することが示された。具体的には、一定期間以上継続して外来通院していた患者に対して、訪問診療を提供している実績を評価するとしている。厚労省は施設基準である在宅療養支援診療所(病院)の要件を外す趣旨ではないと説明したが、診療側は賛成した一方、支払側は在宅医療の実績を加算として別枠にすることで、実績の有無にかかわらず現行点数を算定できることになることを指摘し、点数設定の見直しを求めた。
 その他、地域包括診療加算、認知症地域包括診療加算の算定にあたって必要な患者の同意の取得について、一定期間以上継続して通院している場合は取り扱いを見直すことなどが提案された。
 また「薬剤の適正使用の推進」では、薬剤耐性菌対策のための抗菌剤使用について、患者・家族に文書で説明した場合の評価の検討を提案。多剤・重複投薬の是正については、かかりつけ医師が入院医療機関と薬局と連携した減薬に係る情報提供、減薬後のフォローアップなどに対する評価の検討も提起された。
 
オンライン診察の具体的ケースが示される
 同日の中医協には、情報通信機器を用いた診療(遠隔診療)について、基本的な考え方やオンライン診察を組み合わせた具体的な5つのケースが示された。
〔基本的な考え方(案)〕
(1) 特定された疾患・患者である
(2) 一定期間継続的に対面診療を行っており、受診間隔が長すぎない
(3) 急変時に円滑に対面診療ができる体制がある
(4) 安全性や有効性のエビデンスが確定されている
(5) 事前に治療計画を作成している
(6) 医師と患者の両者の合意がある
(7) 上記のような内容を含む一定のルールに沿った診療が行われている
 なお(2)と(5)の要件から初診患者は対象には含まれない。また(2)の「一定期間継続的に」との要件については、資料で示されたユースケースの中で「一年間継続通院」の例(下記参照)が示されている。
 現行の電話等再診との整理では、オンラインによる計画的な診察と電話等再診とは目的や趣旨が異なるため診療報酬を区別すること、オンラインによる新たな報酬は対面診察より低い報酬とすること、新たな報酬は月1回などの算定上限を設けることなどが提案された。
 さらにオンラインを用いた医学管理の新たな評価の検討や、月1回以上訪問診療とオンライン診察を併用する場合はオンラインによる在宅医学管理の評価の検討も提起され、オンライン診察と同様、月1回の算定上限を設けることが示された。
 議論では、支払側から再診料と電話再診料にオンライン診察が入ることで煩雑になるので、電話等再診料を見直すべきとの意見がだされたが、厚労省は「電話等再診がオンライン診察よりも情報量が多いということにはならないので、一定程度の差はつくのではないか」との認識を示した。
 その他、オンライン診察時の処方せん原本の郵送等に係る処方せんの算定、オンライン診察の環境や使用機器の要件設定等が課題として挙げられた。また、在宅酸素療法実施患者の遠隔モニタリングによる症状の重症化予防の取り組みを、在宅酸素療法指導管理料で評価する提案もされた。  

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