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【17.07.25】2017年度の指導方針(2)

個別指導の選定理由別実績 医科も情報開示へ

 2017年度の指導方針について東海北陸厚生局に情報開示を求め、入手した資料から今回は主に個別指導について紹介する。

2016年度実績は医科56・歯科65
 個別指導は新規開業医を対象としたものと、既設医療機関を対象としたものに分けられ、持参するカルテの件数や自主返還の範囲など実施方法は異なっている。
 2016年度の個別指導の実施件数、今年度の予定件数は<表1>のとおり。
 既設医療機関を対象とした個別指導の実績を前年度と比べると、医科では6件増えて56件となった。また、歯科は前年度より8件増の65件であった。2016年度予定件数が医科は121件、歯科は148件であったことからみると、実際の指導件数は予定件数の2分の1程度となっている。  

個別指導結果「経過観察」が約8割
 既設医療機関の個別指導の結果は、(1)概ね妥当、(2)経過観察、(3)再指導、(4)要監査の4つに分けられる。2016年度の既設医療機関を対象とした個別指導の結果の内訳が<表2>である。
 医科・歯科ともに一番多いのは「経過観察」で、医科44件、歯科52件と約8割を占める。次いで多いのが「再指導」で、「概ね妥当」という評価は医科2件、歯科は昨年に続きゼロであった。また、歯科では「中断中」が昨年と同じ4件となっている。持参物の資料が整っていないことなどが考えられるが、指導が長引くと医師・医療機関への負担も増すため、改善が求められる。
 新規の個別指導は開業から概ね1年以内に実施されている。2016年度は、医科が128件、歯科が81件実施された。新規の個別指導は、開業して間もない医療機関全てを対象に行われるものであり、通常の個別指導と比べ、より教育的な観点で実施することとされている。しかし表には無いが、新規個別指導でも「再指導」が医科で2件、歯科では5件ある。新規指導の結果が「再指導」となると、翌年は既設医療機関と同じ位置づけとなり、持参カルテが10件から30件に増え、自主返還の対象も持参カルテのみから、すべての患者1年分となるなど、新規の指導とは異なるため留意が必要である。  

歯科は「再指導」理由が31件
 選定理由別の個別指導件数の実績については3年前から開示されるようになったが、医科については翌年の1月にしか開示されず、協会はもっと早く開示するよう要望してきた。今年度の行政文書開示請求では、医科も含め昨年度の選定理由別実施件数が開示されることとなったので、開示文書が届き次第報告する。
 現時点までで開示されている歯科の2016年度の選定理由別の実施件数は、「情報提供」が7件、「再指導」が31件、「一件当たりが高点数」が26件であった。情報提供や再指導理由による個別指導が優先されることもあり、高点数理由による指導は、予定数が112件だったのに対し、実績は2割強となっている。
 なお、東海北陸厚生局のホームページに、今年の6月末から管轄六県の診療科区分別平均点数が公表されるようになった。また各医療機関の平均点数・診療科区分については、東海北陸厚生局に問い合わせをすれば回答するとしている。

指導の通知が来たら協会へ相談を!
 個別指導の通知は1カ月前に該当する医療機関に送付される。通知が届いたら、まずは保険医協会に相談していただくことをお薦めする。特に既設医療機関の指導においては、弁護士の帯同と録音を薦めている。
 また、保険医協会が発行している「保険医のための審査、指導、監査対策〜日常の留意点」(医科)、「カルテ記載を中心とした指導対策テキスト」(歯科)の冊子には、個別指導の実際や日常診療の留意点が掲載されているので、ぜひ活用いただきたい。

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