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【14.02.15】歯科診療報酬改定情報(4)

中医協で個別改定項目提示 義管B・Cはリハビリへ

公聴会で不合理な取り扱いの是正が要望される
 中医協への諮問を受けて、1月24日(金)には仙台市で公聴会が開催され、10人の参考人から意見陳述が行われた。歯科医師からは佐藤勝氏(仙台市・西多賀歯科クリニック院長)が、(1)初・再診料の医科歯科格差、(2)20分未満の訪問歯科診療の取り扱い、(3)初診から2カ月以内に歯管の算定がないと以後の請求ができない点、(4)クラウン・ブリッジ維持管理料において歯科医師に過失がなくても医療機関の負担となる点など、医科にはない不合理な取り扱いの是正を求めた。
 1月24日まで募集されたパブリックコメントについては、協会から歯科訪問診療の20分要件の廃止、歯科訪問診療1との格差が広がる歯科訪問診療2の引き下げ反対、基礎的な技術料の引き上げ、過去に包括されて点数のなくなったラバーダム防湿法や歯肉息肉除去、補強線などの復活、うがい薬を単独処方した場合の保険給付外し反対などの意見を提出した。

義管B・Cは歯科口腔リハビリテーション料に
 1月29日の中医協には、点数が入っていない個別改定項目(別表PDF参照)が示された。中医協委員から個々の内容について意見が出されたが、診療側・支払側とも大筋の方向性が了承された。
 個別改定項目の内容をみると、歯科初・再診料については、消費税対応分も含め引き上げられる。また、歯科外来診療環境体制加算は、初診時・再診時の点数も改定されるが、前回改定と同様初診時の点数は引き下げられる可能性がある。
 医学管理では、歯科疾患管理料の2回目以降の文書提供について、患者・家族が管理計画書に次回から文書提供不要の旨を記載した場合は、4カ月を超えてもよいとの内容が示されている。また、歯管のフッ化物局所応用加算が処置点数に移され、「フッ化物歯面塗布処置」となる。さらに対象が在宅等療養患者に拡大されるとともに、う蝕多発傾向者の判定基準も変更される。義歯の管理指導と調整については体系が見直され、義管Aは医学管理のままであるが、義管B・Cは歯科口腔リハビリテーション料1として算定することとなる。なお困難加算と有床義歯調整管理料は、それぞれの点数に包括される。

歯科訪問診療の時間要件は撤廃されず
 在宅医療については、在宅療養の患者への訪問診療を中心に行っている歯科診療所が算定する「在宅かかりつけ歯科診療所加算」が歯科訪問診療1への加算として新設される。歯科訪問診療の実績が月平均5人以上で、その8割以上が歯科訪問診療1を算定している要件を満たして届出した医療機関が算定する。歯科訪問診療料は、消費税対応分は引き上げられる案となっているが、歯科訪問診療2は引き下げられ、同一日の同一建物居住者2〜9人の場合に算定することになる。同一建物居住者10人以上の場合は、さらに点数の低い歯科訪問診療3(新設)で算定する。20分未満の歯科訪問診療については、この歯科訪問診療3で算定することとされ、時間要件の撤廃にはなっていない。
 処置・手術では、加圧根充が根管充填の加算点数から加圧根管充填処置となり点数も改定される。歯周病安定期治療は1歯から10歯未満、10歯以上20歯未満、20歯以上の点数区分となる。初期う蝕早期充填処置は1歯単位の点数となる他、歯周疾患処置、暫間固定(簡単なもの)、歯肉剥離掻爬手術などの点数が改定される。また歯冠修復・欠損補綴では、充填1(複雑なもの)、テンポラリークラウン、総義歯、有床義歯修理、歯科技工加算などの点数も改定となる。
 新たに設けられる点数としては、第1乳臼歯の早期喪失症例に対する小児保隙装置の点数、歯科矯正用アンカースクリューを用いた歯科矯正治療、局部義歯に係るコンビネーション鉤がある。また、先進医療から小臼歯に対する歯科用CAD/CAM装置を用いた歯冠補綴物(全部被覆冠)、歯科CT撮影装置及び手術用顕微鏡を用いた歯根端切除手術が保険導入される。CAD/CAMについては、歯科補綴治療に係る専門の知識と3年以上の経験を有する歯科医師がいること、院内に歯科技工士が配置または歯科技工所との連携が図られていること、院内に歯科用CAD/CAM装置が設置または装置を設置している歯科技工所との連携が図られていること、という施設基準が設けられている。
 中医協では、近日中に具体的な点数が入った改定内容の答申がされる。
 ※編注:改定内容については、2月12日に答申された。

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