協会の主張・決議・要望

【17.10.25】国民健康保険

保険料上げないよう、県・市町村は努力を

 国民健康保険(国保)は2018年4月から「財政運営の責任を負う主体は都道府県」としつつ、「運営に関する業務は都道府県と市町村が適切に役割分担を行う」仕組みに移行する。いわゆる都道府県単位化だ。
 国保をめぐって、国は(1)年齢構成が高く、医療費水準が高い、(2)所得水準が低い、(3)保険料負担が重い――などの構造的な問題を認識している。愛知県では、国保加入者の職業別構成では、非正規など被用者と年金生活者など無職が8割を占めており、保険料負担は重い課題だ。
 こうした背景から、国は制度改革を行い、問題解決のために、国保に対する財政支援の拡充や低所得者に対する保険料軽減の拡充などの措置を講じている。
 市町村国民健康保険にとって、わが町の国民健康保険料(税)や市町村独自の保険料(税)減免制度はどうなるのかなど、今後の運営のあり方は被保険者にとって重要な関心事となっている。
 愛知県は、市町村とも協議しながら準備を進め、10月中旬開催の県国保運営協議会で保険料に関わる試算結果を示した。示されたのは、市町村が県に納める、いわば上納金のような仕組みの納付金の試算で、一人あたり平均納付金額は約13万円で、同じ計算式で比較した2015年比で1%余り増額となっている。ここで注意が必要なのは、納付金は保険料と同意ではなく、実際の保険料算定は、国の保険者支援や市町村ごとの葬祭費・出産一時金などが加減されるので、現在の平均保険料8.8万余円との比較が難しく、県が保険料試算を公表しないと市町村も加入者も混乱するだろう。
 ともかく、ここで押さえておきたいのは、(1)保険料を決めるのは各市町村、(2)保険料減免制度など各市町村独自の制度も継続できる――ということである。厚労省は、来年度の保険料が大幅引き上げにならないよう、市町村独自の一般会計繰入の「維持」や激変緩和措置活用を勧めている。保険料水準の伸びの上限についても、1%未満に押さえる県が3分の1あることから、各県に「一定割合」のさらなる水準の引き下げを求めてもいる。
 県の国保運営方針素案には、このほか滞納者への制裁強化につながりかねない収納対策強化やレセプト点検の強化、県の医療費適正化計画との連携などの項目も見られ、医療費削減のツールにされないよう監視することも必要である。

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