協会の主張・決議・要望

【17.10.05】診療報酬改定

引き上げを求めて、運動を強めよう

 来年4月の診療報酬改定に向け議論が進んでいる。中医協では、これまでに入院・外来・在宅の医療、かかりつけ医機能などの横断的事項について議論が行われ、医療・介護の同時改定を見据え医療・介護の連携についても意見交換が行われている。また、中医協の議論と併行して、社会保障審議会の医療部会・医療保険部会でも、診療報酬改定の基本方針策定に向けた議論が開始され、12月頃までに取りまとめられる予定だ。
 一方、政府や財務省サイドでは、社会保障関係費の抑制を求めた議論がされている。財務省の「財政制度等審議会」では、社会保障費の自然増を年5000億円にとどめるとした「骨太方針2015」の目安を、さらに抑制すべきとの提言がされ、賃金や物価が下落する中で、診療報酬本体は伸長し続けているとの認識が示されている。厚労省の来年度予算概算要求では、社会保障費の自然増を6500百億円程度と見込んでおり、差額の約1500億円を医療・介護の同時改定で捻出することが十分考えられる。
 しかし、国家財政の厳しさの理由を社会保障費や医療費の増加に求めることは許されない。今、大企業が空前の利益を上げる一方で、国民の暮らしはますます厳しくなり、経済成長にはつながっていない現実がある。社会保障は、ますます広がる格差を是正する役割がある。また、医療や介護の分野は、有効な雇用や経済の効果をもたらすとされている。医学の進歩や医師、医療・介護従事者の労働実態などからみても、診療報酬の改善が必要なのは明らかである。堂々と医療や福祉の充実を政府に求めていくことが必要だ。
 この間の診療報酬改定をみると、2002年から2008年まで4回連続でマイナス改定となり、「医療崩壊」といわれる事態となった。前々回の2014年改定がマイナス1・26%、前回2016年改定が実質マイナス1・44%であったことからみても、診療報酬の引き上げは当然である。
 改定率は例年通りのスケジュールだとすれば、年末に決まる。協会では、医師や医療従事者の正当な技術・労働の評価がされ、医療機関が患者に提供する医療水準を向上させられるように、診療報酬の引き上げと患者負担の軽減を求めて、医師・歯科医師要請署名に取り組んでいる。今こそ、診療報酬の引き上げの運動を強めよう。

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