協会の主張・決議・要望

【17.05.25】ヒバクシャ国際署名

核兵器禁止条約を結ばせよう

被爆者や多くの国民の願いである「核兵器禁止条約」制定に向けて世界が大きく動き出した。ニューヨークの国連本部で「核兵器禁止条約交渉会議」が3月に開催され、115カ国以上が参加した。核廃絶へ向けた、歴史的歩みが始まった。しかし、唯一の被爆国日本は不参加を表明。その他、核保有国や「核の傘」に頼る国も会議に反対した。
「核保有国を含まない核兵器禁止条約の議論では、効果や実効性が疑問だ」との声もある。しかし、核兵器禁止条約を制定し、核兵器が「悪」だと法的に位置づけることは、核保有国に対しても大きな制約を与える。そもそも、核保有国がNPT(核拡散防止条約)の「誠実に核軍縮交渉を行う」の条項を誠実に実行してこなかったことが最大の問題である。それを棚に上げ、米国の国連大使は、交渉会議が行われている同時刻に、交渉会議場の横で会見を開き「核兵器禁止条約は現実的でない」と声明を発表した。核兵器禁止条約がもたらす核保有国への影響について懸念を示した形で、それがいかに重要かを米国自身が証明する形となった。
北朝鮮の核実験やミサイル発射の挑発に、武力行使を含むあらゆる戦術をとる用意があるとの米トランプ政権の表明、安倍政権の無批判の支持表明と国民に危機感を煽る動きなど、かつてなく偶発も含めた戦争、とりわけ核戦争への危険が増していると言わざるを得ない。こうした愚挙をやめさせるにも、「核兵器禁止条約」制定は大きな抑止力となる。
現在愛知県保険医協会では、「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」(略称・ヒバクシャ国際署名)に取り組んでいる。署名は核兵器を禁止し廃絶する条約を結ぶことをすべての国に求めており、6月に開催される国連の交渉会議へ提出される。今回の交渉会議は関係NGOや市民社会も参加しており、特に被爆者の訴えは各国の代表に大きな影響を与えている。その交渉の場に市民の声である核兵器を廃絶する条約の制定を求める署名を届けることは大きな力となる。交渉会議の議長であるエレン・ホワイト氏(コスタリカ)も次回会議に「たくさんの署名をもってきほしい」と激励した。ヒバクシャ国際署名はすでに170万筆以上集まっており、世界で数億を目標に取り組まれている。核兵器禁止条約早期締結を後押しするため、ぜひともご協力をお願いしたい。

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