協会の主張・決議・要望

【15.10.25】医師・歯科医師署名

診療報酬マイナス、患者負担増にNOを

 安倍首相が「アベノミクス第二ステージ 新三本の矢」として「社会保障の充実」を打ち出して間もない10月9日、財務省は財政制度等審議会の分科会に、社会保障制度改革案を発表した。医療・介護・年金・生活保護など44項目にのぼり、その内容は社会保障「充実」とは正反対の大改悪メニューだ。一審議会の案でこれが改革の全てではないにしても、年末に予定される改革工程表策定への影響は極めて大きいだろう。
 来年春の診療報酬改定では、【1】医療提供体制の適正化(ア、七対一入院基本料の要件の一層の厳格化、イ、病床の四機能〈高度急性期、急性期、回復期、慢性期〉と整合性のある点数・算定要件の設定、ウ、療養病棟入院基本料における医療区分2、3の要件の厳格化・客観化、エ、医療区分1の報酬引き下げなど)、【2】OTC類似医薬品(シップ、ビタミン剤、漢方薬など)は、処方の目的や方法にかかわらず保険給付外、【3】医薬品や医療機器等の保険適用に際して費用対効果の枠組みを導入(試行的に導入)――などを明記している。さらに、実施時期の明記はないが、「参照価格制」(医薬品に係る保険給付の在り方を見直し、全体として保険償還率を引き下げる)や、生活習慣病治療薬等の処方ルールとして費用対効果評価の導入と並行して明確化を図るべき、ともしている。
 患者負担増計画では、【1】受診時定額負担(かかりつけ医以外を受診した場合〈地域包括診療料が適用されない場合〉)、【2】入院時生活療養費について、難病患者・小児慢性特定疾患患者等を除く一般病床について、居住費の負担を求める(療養病床は医療区分2、3に拡大)、【3】高額療養費制度見直し(特例で低くしている高齢者の負担上限を現役並みに引き上げる。さらに、「現役並み所得」の基準について、妥当性の検証・見直しを行う)、【4】マイナンバーを活用して、入院に際して所得のみならず、金融資産の保有状況も勘案して負担能力を判定――などを、それぞれ来年中に結論を得て速やかに実施する(【1】と【2】〈一般病床分〉については2017年に法案提出)としている。他にも、2019年度以降に75歳以上の2割負担化なども掲げている。
 保険医協会は、「診療報酬引き上げ、患者負担軽減」を求める医師・歯科医師要請署名に取り組んでいる。会員各位多数の賛同を得て医療現場の声を伝えたい。是非とも協力をお願いしたい。

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