協会の主張・決議・要望

【14.07.25】個別指導

情報を公開し納得できる制度へ

 厚労省がこの間、開示を拒んでいた個別指導の選定理由内訳について、開示する方向が明らかになった。情報公開・個人情報保護審査会が埼玉協会などの要望に対して、「開示すべき」という答申を出したからだ。
 昨年度から愛知では医科の医療機関に対して、平均点数が高い医療機関に対する個別指導を実施するようになった、と伝えられる。断定して記述できないのは、指導を行う東海北陸厚生局に尋ねても「実施しているかどうかは答えられない」という回答しか得られなかったからだ。
 2012年度までは前年度の指導実績の内訳として選定理由の情報開示がなされていた。2008年度までは11に分類された選定理由を結果だけでなく予定まで公開されていた。
 情報を閉ざす理由として厚労省が持ち出すのは、(1)選定理由を知った医療機関が証拠隠滅を図る恐れがある、(2)情報提供の場合に情報提供者に不利益が生じて遂行に支障が生じる恐れがある、というものだ。
 しかし、年間の合計数字の内訳を明らかにしたからといって前記のような恐れが生ずるとは考えがたく、到底受け入れられる理由とはならない。それよりも、公開することによって恣意的な選定をしていないかどうかなど指導の実情が明らかになり、問題があれば改善する契機になる利点の方が大きいといえよう。
 ましてや、協会は平均点数が高い医療機関(「高点数医療機関」)を対象とした指導について一貫して反対している。患者に必要な医療の提供が妨げられる要因になりかねないからだ。いわゆる「萎縮診療」は医師にとっても患者にとっても望ましいことではない。
 協会は、昨年7月、(1)高点数医療機関を対象とした個別指導を実施しないこと、(2)2012年度まで開示されていた選定理由を開示すること、などを厚生局指導監査課に申し入れ、懇談を行ったが、先述した理屈にならない理由で要望は受け入れられなかった。
 今回、開示の方向が示されたことは協会や保団連各協会による粘り強い運動が実ったもので、大きな成果だ。指導は、医療機関が保険診療のルールを遵守し医療保険制度が円滑に運用されるように行政機関が行うものであり、その際に「懇切丁寧に行う」ことが求められている。
 さらに改めて「高点数医療機関」を対象とした行き過ぎた指導についても実施しないよう求めるものである。

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