協会の主張・決議・要望

【14.04.15】特定秘密保護法

医師・患者関係を壊す悪法は廃止を

 「適性評価と称して(中略)あらゆる情報が、特定秘密保護法の名の下に、国民のまったく知らぬ間に収集され利用され、(中略)それらの事実すら明らかにされない社会になることも懸念される。このような事態を阻止するためには国民全体の英知を集め、特定秘密保護法の行き過ぎた運用を阻止しなければならない。その先頭に立つのは日本医師会であり、(中略)特定秘密保護法の適正な運用に向けた国民運動を展開することが、我々医師会員の社会的使命」……これは、特定秘密保護法に関する日本医師会の記者会見配付資料(2014年3月19日)の一節である。
 「特定秘密保護法」が昨年末強行成立し、今年中の施行が企図されている。「何が秘密かも秘密」で「知る権利」をことごとく制限するこの法律をめぐっては、「基本的人権/国民主権/平和主義/国政調査権」など日本国憲法の重要な原則・規定に数多く反することが指摘されている。
 対象者が秘密を取り扱うにふさわしい人物かどうかを国が調査し評価する「適性評価」実施は、医師・歯科医師や医療機関関係者にとっても重大な内容を含んでいる。行政機関から照会を受けた医療機関には、過去の通院歴などを回答する法的義務があることが国会審議で明らかになっている。
 本紙前号寄稿で靫詐周弁護士は、「患者の同意がなくても、医療機関がこれら医療情報を国に提供するとなれば、患者のプライバシー侵害も甚だしい」「こうなると、特定秘密を取り扱う可能性のある人なら、医師を信頼してありのままを話すことができなくなる。病院に行くこと自体を躊躇するようになるかもしれない」と、警鐘を鳴らしている。
 医学界では日本精神神経学会も「特定秘密保護法における適性評価制度に反対する見解」(3月15日)を発表し、(1)精神疾患、精神障害に対する偏見、差別を助長し、患者、精神障害者が安心して医療・福祉を受ける基本的人権を侵害する。(2)医療情報の提供義務は、医学・医療の根本原則(守秘義務)を破壊する。(3)精神科医療全体が特定秘密保護法の監視対象になる危険性が高い――と主張している。
 保険医協会は、特定秘密保護法の廃止を求め、「医師・歯科医師アピール署名」や「廃止を求める請願署名」の推進などの取り組みを各界との協力・共同で進めることを決めた。多くの会員の協力をお願いしたい。

▲ このページの先頭にもどる