協会の主張・決議・要望

【14.02.7】「医療機関に手厚く 診療報酬改定案」の記事(2月5日付)に抗議し、懇談の申し入れ

「医療機関に手厚く 診療報酬改定案」の記事(2月5日付)に抗議し、懇談の申し入れ

 貴紙、2月5日付けの表題の記事を読み、怒りを禁じ得ません。この内容は、読者からの誤解を招き、医師と患者の信頼関係を壊しかねない内容であることを危惧し、強く抗議するものです。
 この記事は、あたかも今回の診療報酬改定で医療機関が消費税の増税分以上の収入を得て、患者負担のみが増えるかのような記述になっています。しかし、今回の診療報酬改定は、薬価等の引き下げ分を考慮すると実質的にはマイナス1.26%と、6年ぶりのマイナス改定であり、3割負担なりの患者負担もまた全体としては減額になるものです。このことは、御社の「日経メディカルオンライン」2013年12月21日NEWSでも「『損税』補填分除くと実質マイナス1.26%」と消費税増税との関連で報道しているとおりです。
 ところが、記事は、「増税分超す上乗せ」との見出しで「医療機関にお金をばらまくだけになりかねない」とか、「増税分を上回る引き上げを平然と求める医療関係者の感覚の鈍さは否めない」などと医療関係者を一方的に非難し、侮辱するものとなっています。
 そもそも診療報酬は、医療機関の収入を保障する側面だけでなく、保険医療の給付範囲や治療方法、医療施設としての水準など保険医療の内容や質を決めるものであり、少なければ少ないほど良いというものではありません。むしろ記事が「切り込み不足」とする「医療提供の効率化」によって医療費が抑制され、病床削減が進めば、患者、国民の医療を受ける権利が侵害され、大量の「医療難民」「介護難民」が生まれるのではないかと強く危惧するものです。
 一方、働く人の賃金が下がり続け200万円以下の働く人が1000万人を超える事態に象徴される現実に対し、患者負担割合を軽減することは切実であり、私たちは医療や福祉の充実を求めることと一体に、患者負担軽減の運動をすすめています。こうした立場で、患者さんとともに日々熱い運動をすすめている私たちに対して今回の記事は冷や水をかけられるのも同然の内容となっています。
 なお、消費税は医療非課税とされているにもかかわらず、医療にかかる消費税を診療報酬で補填する方式は実質的に患者に消費税の一部を負担させるものであり、問題だと考えています。私たちは医療が完全非課税となるよう「ゼロ税率」の適用を求めています。
 以上のことから、今回の記事に対して強く抗議するとともに、医療現場で日々医療関係者も患者さん、国民も共に喜び合える医療の実現のために汗をかいている私たちの考えを真摯に聞く場として懇談を申し入れるものです。    

※2014年2月7日付で日本経済新聞東京本社あてに送付。

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