協会の主張・決議・要望

【13.12.05】評議員会を終えて

人権として地域医療・介護の向上を

2013年度第2回評議員会は、日本の政治が大きく動き始めた時期に開かれた。それは特定秘密保護法案に反対する国民的運動が、良心的保守派を巻き込んで、燎原の火のごとく広がり始めたからである。
我々が追求してきた医療・社会保障再生の運動は、今では労働運動とも地域振興とも直に結びつくようになった。なぜなら持続可能な社会保障のためには社会保険を担う正規雇用が当たり前の社会が、老いても安心して医療介護が受けられる社会が、出発点だからである。働く貧困層が1千万人超、劣悪な年金制度と高すぎる国保料による高齢者の貧困層が1千万人超は、政治が解決すべき最優先課題である。
評議員会でご承認いただいた内容を概観する。前半期の要点は県福祉医療制度への一部負担金導入を断念させたことである。それは県内34市町村(63%)で同制度の存続拡充を求める意見書を採択してもらえた我々の運動の成果である。
後半期の特徴は以下のようである。安倍政権が進める消費税増税、原発再稼働・輸出、TPP参加、戦争する国づくりのための特定秘密保護法案など、いずれも広範な国民の願いと真っ向から対立する。
中心課題の1つは社会保障制度改革プログラム法案である。それは「国民の自助・自立」として、憲法25条に基づく権利としての社会保障を、自己責任や家族の助け合いに貶めるものである。
もう1つは診療報酬改定である。社会保障審議会でも日本の医療費は「決して高い水準ではない」とされているにもかかわらず、引き下げ要求が出されている。医療費を抑制し、入院治療を強引に在宅に追いやれば、医療崩壊・家族崩壊が加速するだけだ。我々は高薬価制度を見直し技術料の大幅引き上げと、異常に高い患者自己負担の引き下げを要求する。診療報酬は安全安心な医療の原資である。
そもそもプログラム法案は改革推進法に基づくものであり、その建前は消費税増税で社会保障の財源を確保することであった。しかし大企業減税と公共投資拡大で消費税増税分は吹き飛んでしまい、今となってはそうした説明すらつかない政治的自己破たんをきたしている。
我々の対抗軸は人権として地域医療・介護を向上させることである。医療者は丸ごと信頼されている。日常生活圏内で様々な人と結びつき、暮らしを破壊する政治に反対する運動を、点から面に広げることができる。社会保障は地域の雇用を支え、生活の安定と地域経済の活性化につながることに確信を持とう。

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