協会の主張・決議・要望

【11.02.19】上関原発建設計画撤回で要請

上関原発建設計画撤回で首相らに要請

愛知県保険医協会公害環境対策部は、2月19日付で上関原発建設計画撤回を求める要請書を、首相・環境大臣・経産大臣・山口県知事・中国電力社長宛に送付しました。

要 請 書
 私どもは、愛知県にある医師・歯科医師の団体であります。昨年11月に、上関原発建設予定地を見学し、その地域の問題の深刻さに、あらためて原発建設の中止をお願いしたく、要請書を提出する事に致しました。
 当建設予定地は、瀬戸内海の西の出入口に相当する場所で、実際に現地にいってみると昔ながらの生態系がみごとに保全されている非常に貴重な地域です。こうした地域の生態系をそのままに残すことは、私ども現代の人間の子々孫々に対する責任であり、義務であると強く感じた次第であります。
 すでに日本鳥学会、日本ベントス(海底生物研究)学会、日本魚類学会などによる要請文が出されているようですが、上関の地に原子力発電を建設することは、どうみても生態系を破壊する結果となると予想され、これからの日本人の子孫にとっても、取り返しのつかない事態となるであろうことは間違いないと考えられます。
 137.3万KWの原発2基を建設することは、まず温熱排水の影響で海の現況を大きく変化させることになります。100万KWの原発から出る廃熱は、500ワットの電熱器のおよそ25万個を24時間つけっぱなしとする程度とされています。その3倍近くなるわけであり、更に取排水管に生物が付着するのを防ぐ目的で次亜塩素酸ソーダなどの薬物が混入され続けるので生態系に変化を与えないとする結論はあり得ないと考えられます。
 それに加えて数理経済学者の計算からは、原発は投入以上のエネルギーは殆ど得られることなく、新しく作られる放射性廃棄物を冷却しながら管理するために使われるエネルギーを考えると、時間が経つほどマイナスになると計算されています。人類は猛毒のプルトニウムをはじめ各種放射性物質を無力化する技術をもっていないからです。そうした状態で、貴重な動植物(その多くが絶滅危惧種)が存在する上関周辺に原発をあえて造ろうとする計画そのものが、わたしども日本人の子孫に対しては、むしろ犯罪的とさえいえる計画ではなかろうかと考えられます。こうした点を十分にご考慮頂き、当地での原発建設計画を完全に撤回していただきたいと切に願うものであります。
平成23年2月19日
愛知県保険医協会公害環境対策部
部長 土井敏彦

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