協会の主張・決議・要望

【10.06.05】60周年記念式典

歩んだ道を前進し「磐石の協会」を

 愛知県保険医協会は創立60周年を、8800人を超える会員で迎える。会員の皆様方とともに心からお祝いしたい。協会の目的は、保険医の生活と権利を守るとともに、国民医療の充実と向上を図り、より良い医療をめざすことである。その旗印の下で地道に運動し、着実に成長してきた。
 この道はもとより平坦ではなかった。特に最近10年間は小泉内閣が進めた新自由主義的「改革」によって、国民医療は崩壊の域に達しており、いまだに抜け出していない。政権が交代し新たな希望もあるが、予算編成や診療報酬改定過程などを見れば、新自由主義の危険が残っていることを感じる。
 そこで記念講演は、経済哲学者で新自由主義との決別を訴えられている宇沢弘文氏にお願いした。主題は「日本の医療・社会保障再生に向かうために」である。先生には、保団連に寄せられた寄稿で理論的啓蒙と精神的励ましをいただいた。
 曰く、「医療と教育は社会的共通資本として重要である。新自由主義とは金儲けを最大の目的として、倫理的・社会的・人間的な営為を軽んじる人間として最低の生き様である。日本の医療はいま、全般的危機情況であり、人間的立場としての医療の原点に立ち戻ることが必要である」と。
 思い起こせばこの10年は、2001年に発足した小泉内閣によって始まった、2002年診療報酬改定を出発とした社会保障費連続削減との連続した、反対するたたかいであった。
 式典では、2002年建保3割負担反対、2006年後期高齢者医療反対と、2008年の攻勢に転じてからの医療・社会保障連続削減にストップをかける運動の、3回の大きな運動でたくさんの署名を集め、大車輪の活躍をしていただいた方々を顕彰したい。
 これらの運動でようやく政権交代が実現し、社会保障費連続削減をストップさせることはできたが、われわれが政権交代に求めた社会保障と平和を基盤とした政治は、きわめて不十分であり、また平和の問題では裏切られてもいる。
 われわれは、基地をなくし平和な島を取り戻したい沖縄の人たちの熱い思いに励まされる。われわれは、NPT再検討会議に示された、核兵器のない世界を目指す市民運動に連帯している。われわれは医療分野で、福祉国家を目指す運動を担っている。時代は歴史的岐路の予感がする。
 この道をさらに前進させる努力を続け、次の10年目を9000人を超える会員の「磐石の協会」で迎えたい。困難な情勢を切り開いてきたことをともに喜び、また次のステップを目指すスタートの場として是非お出かけください。

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