協会の主張・決議・要望

【09.03.05】消費税

社会保障目的の増税は眉唾物だ

 「百年に一度の大恐慌」と自らが言っているにも関わらず、麻生太郎首相は施政方針演説で「平成二十三年度までに消費税増税について法制上の措置を講ずる」と消費税増税を明言した。
 そもそも、消費税導入時の大義名分は、少子化による老人医療・福祉の財源確保ということであった。それから二十年が過ぎ、二百一兆円の消費税収入があった。その一方で法人三税(法人税・法人住民税・法人事業税)は百六十四兆円減税されている。この法人税減税の穴埋めのために消費税が使用された疑問が残る。
 麻生首相が、景気悪化が言われるようになった昨秋以来、わずか数カ月後に「消費税増税を遅くとも三年後には施行する」と明言し、法制化に意欲をみせている。その理由は、平成元年の消費税導入時と同じ社会保障財源確保という、国民の痛痒をつく戦法である。今回の百年に一度の世界を巻き込んだ大不況は、十年間は尾を引き続けるであろうと言われており、わずか三年で景気が回復することなぞ不可能とみるべきである。
 よしんば三年間で大不況から脱出できたとしても、この二十年間の消費税の使われ方を見れば、本当に社会福祉目的のために使用されるのか、眉に唾を塗らなければならない。逆に、医療保険料の引き上げ、窓口負担の引き上げ、年金改悪など社会保障をどんどん切り捨て、増税を強いてきた。その結果、医療崩壊を招いた。
 現在、各業界の販売不振による雇用悪化で失業率増加、内需低迷のこの時期の消費税増税の法制化は、国民不在かつ無謀であり、国民の納得は得られない。断固反対である。
 輸出大企業には消費税が還付され益税になっているが、医療機関は最終消費者となっているため多大な損税が発生している。政府の無駄遣いを極力排除すれば医療機関損税解消の財源は十分あり、また消費税を増税する必要性もなくなることは十分予見できる。
 毎年のことながら、確定申告は自分で所得を計算、申告することにより税額が確定するという意義を持っている。襟を正して自主申告をするとともに、自身の医院経営、税金の集め方や使い方を再点検する機会ともしたい。

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