協会の主張・決議・要望

【08.10.15】総選挙に当たって

社会保障と平和を政治の基盤にさせよう

 日本の皆保険制度は崩壊の危機にさらされている。診療報酬の連続削減、医師養成抑制策の結果、医師や看護師に過重労働が強いられている。救急医療は疲弊し、病院は診療縮小や廃止に追い込まれている。医療崩壊を食い止めるために低医療費政策を改めることは待ったなしの課題である。こうした中、福田首相は突然辞任表明し、九月二十四日麻生内閣が発足した。これは小泉・安倍政権以降の大企業中心、アメリカ言いなりの「構造改革」路線のゆきづまりを示すものである。国民との間の矛盾が噴出し、前にも進めず後ろにも引けず立ち往生した結果である。
 われわれは後期高齢者医療制度を、衆院でも速やかに審議・可決して廃止することを求める。この制度は老人医療費抑制を目的とした世界に類を見ない差別医療である。年金から保険料を天引きするなど人間の尊厳を踏みにじる制度に国民の怒りが沸騰した。相次ぐ手直しはその破綻を裏付けるものである。舛添厚相が与党内調整も行わず突然提唱した「見直し」は麻生内閣発足と同時に大幅後退した。われわれは社会保障費自然増二千二百億円連続削減に反対し、公的医療費拡大を要求する。その他にも必要な医師養成、勤務医の労働条件改善、市民が作り上げた自主共済制度の存続発展も要求する。
 その財源には軍事費やむだな公共投資、米軍への「思いやり予算」などの支出削減、大企業優遇税制を元に戻すことを当てるべきである。それに関して麻生首相は「消費税は重要な役割を果たす」と「国民の目線に立った経費の削減」でなく、大企業中心の目線であることを浮き彫りにした。その目には国民の切実な願いは見えていない。構造改革はセーフティーネットとしての医療・介護・年金を「ぶっ壊した」。若者に広がった非正規雇用で、生活や生きることさえ脅かされ、殺伐とした事件が連続している。食の安全すら脅かされている。まさに政治の根幹が問われている。
 いよいよ情勢は国会解散、総選挙である。医療「構造改革」の転換、後期高齢者医療制度廃止と社会保障費連続削減阻止を実現するチャンスである。「社会保障と平和を政治の基盤に」というわれわれの願いを一歩前に進めよう。

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