協会の主張・決議・要望

【08.08.25】予算概算要求

医療・社会保障費抑制路線は転換を

 7月29日に09年度予算の概算要求基準が閣議了解された。一般歳出の上限額を47兆8,000億円として、社会保障費は自然増8,700億円から2,200億円を削減した。02年の3,000億円削減からはじまり03年からの毎年2,200億円削減を09年度も強行するとの宣言である。何ということであろうか、怒りに震える想いである。これが福田首相のいう「国民の目線に立った政治」とどうして言えるのか。地方のみならず大都会においても深刻化する医療崩壊によって患者・住民から悲鳴があがり、医療費削減を露骨にねらった後期高齢者医療制度の差別医療への高齢者の怒りの声を踏みにじり、これに挑戦するものであり断じて許せない。
 医師不足対策や救急・産科・小児科対策には重点課題推進枠3,300億円から捻出するとしているが、これも今後の推移を見守る必要がある。
 私達は社会保障費を削減させないために署名・宣伝・集会・国会要請など多面的に運動を強めてきて、野党4党による「後期高齢者医療制度廃止法案」の参院可決という情勢のもと政府を一定追い詰めてきた。日本医師会も7月15日付の新聞広告で削減に反対を訴えるとともに、日本歯科医師会など医療関係40団体による「国民医療推進協議会」は7月24日に決起集会を1,200人参加で開催し「医療関係者の献身的な努力によって保たれてきたが、もはや限界だ」と決議した。日本病院団体協議会の山本修三議長も「医療崩壊は現場の感覚としては一般の人が思っている以上に厳しい」と述べた。日本学術会議は6月26日に緊急事態を回避するための要望書「信頼に支えられた医療の実現」で他の先進国と同水準の資源投入を訴えている。愛知県においても医師会・歯科医師会などが7月31日に地域集会を開催し2,200億円削減撤廃を決議している。これら国民・医療関係者の広汎にわたる声を踏みにじったのである。
 政府はシーリング発表と同じ日に「社会保障の機能強化のための緊急対策、5つの安心プラン」を決めたが、その中身は今までの社会保障費抑制路線そのものであり、安心どころではない。福田首相は8月2日に内閣改造し、一部のマスメディアは「小泉路線ピリオド」と報じているが、首相自ら「改革は徹底的に」と強調するように路線に変化はない。
年末の予算編成に向けて運動を強める必要があるが、そのまず第一歩は、後期高齢者医療制度廃止法案を衆院で審議し可決すべく新署名をどんどん広げてゆくことを会員に訴えるものである。

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