あいち医師・歯科医師九条の会

【16.10.15】医師九条の会が憲法のつどいを開催

緊急事態条項は「立憲主義」の転換

   「あいち医師・歯科医師九条の会」は、第22回の憲法のつどいを9月24日(土)、協会伏見会議室で開催、医師や市民ら四十八人が参加した。
「どうなる憲法、どうする憲法――2016年国政選挙後の私たちの課題」と題して、講師に三宅裕一郎氏(三重短期大学法経科教授)を迎えた。
 三宅氏は、憲法とは私たちの基本的人権の保障を究極的な目的として、そのために国家に必要なことをさせ、余計なことをさせないことを義務付けるものだと「立憲主義」の重要性を説明。これに対し、自民党の改憲草案は憲法尊重・擁護の義務を国民に課しており、「立憲主義」と真逆のものになってしまうと強調した。
 続いて安保法制の危険性について、政府が「後方支援」と呼ぶ「兵站(へいたん)」は、本来軍事作戦の成否を決定づける重要なものであり、安保法制で拡大された兵站活動に従事することになる自衛隊員のリスクは一層高まるとした。また、有事関連三法によって民間部門も軍事に組み込まれ、医療従事者などは有事の際に「業務従事命令」が課され、自衛隊員と同じく他国に協力を求められたり、「物資保管命令」によって製薬会社は医薬品や輸血用血液などを自由に卸せなくなることもあるとした。
 憲法「改正」議論で取りざたされている緊急事態条項については、大統領緊急令の乱発からナチスの台頭に繋がり、憲法自体が瓦解したワイマール憲法の例を示し、市民の権利を一時的に停止し、国家に権力を集中・一元化することは「立憲主義」のベクトルの転換になると強調。政府は緊急事態条項について「災害などの有事の際に」と言うが、日本にはすでに様々な災害対策法制が存在し、政府が有効な措置を取れないのは、単に政府の準備不足によるものだと述べた。
 最後に、どんな理由があったとしても、ひとたび拳を振り上げてしまえば自分と同じ生身の誰かが殺し殺される現実が生まれるとし、「戦争」を私たち自身の問題として捉え直すことが大切だと述べた。

 

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