あいち医師・歯科医師九条の会

【13.03.01】自民圧勝も民意とねじれが―医師九条の会がつどい

「あいち医師・歯科医師九条の会」は第15回の憲法のつどいを2月16日(土)に協会伏見会議室で開き、医師・歯科医師や市民ら58人が参加した。
二宮厚美氏(神戸大学名誉教授)が「どうする憲法、どうなる憲法〜25条から憲法の今を考える」と題し、次のように講演した。

戦後最大の憲法危機

「どうする憲法、どうなる憲法」に関わって、昨年末の総選挙の結果、自民・維新・みんなの各党が衆院では改憲発議に必要な3分の2をはるかに超える勢力になっており、今夏七月の参院選の結果次第では戦後最大の憲法危機に直面している。反改憲の流れを可能な限り結集して改憲勢力を分厚く包囲する努力が求められている。

21世紀「第三の転換」

総選挙の結果は、21世紀日本の第三の転換の起点をもたらした。
「財界と政権のネジレ」を是正しようとした小泉構造改革(第一の転換)と、「民意と政権のネジレ」を是正しようとした自民から民主への政権交代(第二の転換)、野田政権のもとでの第二の転換の終焉を受けての総選挙だったが、その結果は改憲型新自由主義派圧勝をもたらし、それを導いた維新の会などの「第三極」の役割も特筆できる。
しかし、誕生した安倍政権下、「政権と民意のネジレ」は再び深刻化しつつある。

崩れゆく二大政党体制

自民・民主の二大政党得票率は、09年までの7割→10年55%→12年44%と低下している。また、自民党支持基盤は脆弱性を有している(自民の比例区得票率は27.6%で、09年の大敗総選挙時の26.7%とほぼ同じ)。
そして、「新自由主義派圧勝」の一方で消費増税、原発、TPP、オスプレイ、デフレ不況等に対する脱新自由主義的民意は依然根強く、そのネジレは深刻化している。

アベノミクスをめぐる国民的対決点

消費税増税の実施決定を行いたい安倍政権だが、デフレ不況の克服がなければ消費税率引き上げの決定はできない。昨年10月〜12月のGDPはマイナス0.4%であり、不況の原因は「国民の所得・消費不振による内需の萎縮」にあるのに、不況根絶の見通しを示せないでいる。
アベノミクスは3つの矢を主柱とするが、(1)「的に届かぬ矢」としての金融緩和策(個人所得水準は上がらず内需活性化に結びつかない)、(2)「的に刺さらぬ矢」としての財政政策(公共事業では消費不振を打開できない)、(3)「的を外れた矢」としての成長戦略(多国籍企業の海外展開が主の外需依存・投資主導であり、混合診療解禁や保育への企業参入などで企業利益確保を図るが国民の内需不振を解消できない)と評することができる。
不況打開の道も、新自由主義的改革を脱するのも、生存権保障、人権原理擁護の憲法25条を生かした国民的なとりくみが求められている。

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